ビール消費の向上へテコ入れ
群馬県沼田市にある白沢高原リゾートは、18ホールの「初穂カントリークラブ」と、その中心に位置するリゾートホテル「白沢高原ホテル」を運営する。上毛連山を一望できる絶好のロケーションに恵まれており、ゴルフコースは、丘陵地でありながら高低差の少ないコース設定が特徴だ。
また、自家源泉を所有し、源泉かけ流しの温泉を大浴場、露天風呂で提供する。泉質はアルカリ性単純泉。美肌効果に加え、疲労回復などに効果がある。「天然温泉があり、宿泊できるゴルフ場」が最大の売りだ。
ホテルの客室は合計25。眺望やレイアウトにこだわったさまざまな客室タイプを取りそろえた。夕食は、地元で採れた新鮮な野菜や、上州牛などを用いた和食のコースが基本。ゴルフ利用に加え、年間7万人の利用がある日帰り入浴に対応するため、ランチ料理も充実している。
最近では、飲料メニューの充実を図るためサントリー商品の取り扱いを増やした。「近年はビールのシェアが下がっており、銘柄の入れ替えとハイボールの導入でテコ入れを図った」と取締役支配人の丸山進氏。
昨年9月には、サントリーが提案する「ゼウスタワー」を導入。ゼウスタワーは生ビールをはじめ、ウイスキーを炭酸で割るハイボールも同時に作る業務用のサーバー。サーバーから出る炭酸は、通常の瓶ソーダに比べて、約1.5倍の強さがあり、高品質なハイボールを作り出す。
ゼウスタワーの導入により、プレミアムビール「ザ・プレミアム・モルツ『香る』エール」の「生」に加え、ウイスキーでは「角瓶」や「Jim Beam」を炭酸で割って出す「ハイボール」を提供する。
香るエールは飲みやすいと好評で、スタッフは、「神泡のビールをどうぞ」と勧めている。神泡はサントリーが提唱するきめ細かくクリーミーな泡のこと。館内には、丸山氏自らが香るエールを推奨するポスターも貼られている。ハイボールも大好評で、特に「Jim Beamハイボール」がよく出ている。
同館のプレモル、ハイボールがうまい理由はその品質管理を徹底している点が挙げられる。生ビールはサントリーが認定している「超達人店」で、県内のこうした施設では初の認定店という。ハイボールは、「超品質店」の認定を受けている。「品質管理の徹底で、ビール、ハイボールのおいしさは全然違う」と丸山氏も絶賛だ。また、定期的な品質セミナーを開催するほか、「天然水のビール工場 群馬・利根川ブルワリー」を訪れ、ビールのおいしい注ぎ方などを従業員全員で学んだ。
同館では4月、ビールの泡に画像やメッセージをプリントできる「泡アート」のサービスも開始。さらなる顧客満足度の向上を図っている。
丸山氏が登場する香るエールポスター
新鮮な野菜や上州牛などを用いた和食コース
白沢高原ホテルの露天風呂
ゼウスタワー