県民の県内宿泊旅行はどれくらい? 延べ宿泊者数に対する比率、最多は北海道36% 


岩手県29%、東北地方は高い

 新型コロナウイルスの流行を受けて、近場、地元の観光を楽しむ「マイクロツーリズム」に注目が集まっている。都道府県民が自ら居住する都道府県内の宿泊施設で実施する旅行(以下、県内旅行)の宿泊需要はどれくらいか。観光庁の宿泊旅行統計調査の2019年速報値で単純計算すると、外国人を含む延べ宿泊者数全体に占める県内旅行の割合は約2割だった。都道府県別では、北海道が3割を超えて最高だったほか、東北の比率の高さも目立った。

 県民による県内旅行の需要喚起には、国のGo Toトラベルキャンペーンなど、都道府県をまたいだ全国的な旅行が本格再開するまでの間、地元の観光産業、地域経済を支える効果が期待される。地方自治体には、地方創生臨時交付金などを活用し、宿泊費を割り引くキャンペーンなどを実施するところが多い。

 県内旅行の割合を考えると、観光、業務などの目的を問わない19年の全国の延べ宿泊者数5億4324万人泊のうち、県内旅行は1億257万人泊で比率は18.9%を占めている。国内の宿泊需要のおおまかな構成比は、日本人の県内旅行が約2割、県外旅行が約6割、訪日外国人旅行が約2割という割合だ。

 都道府県別に見ると、北海道は3688万人泊のうち県内旅行が1327万人泊で、比率では全国最高の36.0%に達した。2番目に比率が高いのは岩手県で、594万人泊のうち県内旅行が169万人泊、28.5%に上った。県内旅行の比率は、北海道、岩手県に続いて、(3)山形県26.0%(4)神奈川県25.6%(5)新潟県25.4%(6)宮城県、鹿児島県25.3%(同率)(8)福島県24.9%(9)愛知県24.7%(10)秋田県23.3%―などだった。

 県内旅行の延べ宿泊者数自体は、人口の多い都市圏の自治体の規模が大きい。ただ、北海道の県内旅行1327万人泊は全国最多で、東京都の1227万人泊を上回った。北海道以外の地方部で県内旅行の規模が大きい自治体は、静岡県407万人泊▽福島県285万人泊▽長野県284万人泊▽新潟県281万人泊▽沖縄県274万人泊▽宮城県264万人泊―などだった。

 
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