学生発案のプラン発売へ
ホテルマネージメントジャパン(東京都渋谷区)は、運営するホテルチェーンブランド「オリエンタルホテルズ&リゾーツ」のフラッグシップ施設「神戸メリケンパークオリエンタルホテル」(神戸市中央区)で、流通科学大学(同西区)の学生らが「デジタルデトックス」をテーマに考えた宿泊プランの販売、提供を10月中旬から開始すると発表した。産学連携事業の一環。
同社は、流通科学大学人間社会学部観光学科の髙田宏、栗原正憲ゼミに所属する学生9人と連携し、宿泊プラン造成プロジェクトを今年4月から開始。「ホテルが息づく地の文化や魅力と寄り添う」のブランドテーマのもと、神戸の人と地域とのつながり、街並み、自然、文化の新たな発見につながる体験価値の発掘を目指し、共同で商品造成を行った。同館の松岡正総支配人は連携の意義について、「本プロジェクトは、ホテル組織の枠を超えた視点で地域の良さを深掘りし、お客さまにその価値を体験できる場を提供していくための方法の一つとして重視している。既存の価値に捉われることのない、学生の純粋な視点から生まれる提案の力を実感している」と述べている。
流通科学大学の髙田特任教授は「今回、実際の企画作成というマーケティングの現場を体験できたことは、コロナ禍のためインターンシップが厳しく制限される中、学生にとって本当に貴重な学びの場になる」と、実務を介し学生たちが学びを得たことの重要性に触れ、「この取り組みが単発に終わるのではなく、ホテル側と違う角度からまた新たな連携へと成長できればと願っている」と今後のさらなる連携への希望も明らかにした。