福島県が観光誘客イベント開始、観光復興へ動き


誘客イベントのポスター

誘客イベントのポスター

 福島県が同県内の観光復興に向け、新たな動きを見せ始めている。17日からJR東日本の協力を受け、同県内の5市で宝探しをテーマとした観光誘客イベントを開始したほか、7月から始めた観光道路の無料開放のアピールにも注力し、秋の福島観光の活性化を図っている。来年以降の観光キャンペーンの動きも出てきており、同県の動向に注目が集まりそうだ。

 新たに始める誘客イベント「リアル宝探しイベントin福島 『コードF』〜特務機関レッドカウからの指令」は、風評の払しょくや同県の魅力発信のために7月から展開している観光PR活動「福島ハッピーデザインプロジェクト」の一環で、11月27日まで実施する。

 同県の浜通り地方のいわき、中通り地方の二本松、白河、会津地方の会津若松、喜多方の5エリアでそれぞれ3つの謎を出題。謎を解いて得られる手がかりをもとに各エリアに隠された宝箱を見つけてもらうイベント。宝箱を発見した先着1万人に「発見者賞」のオリジナルカードを、その他抽選でゲーム機や同県の特産品、県内への宿泊券などを贈る。指定の飲食店や土産店で謎解きのためのヒントを提供、来店をうながすようになっているのが特徴だ。

 宝箱を発見したエリアが多いほど高額な賞品が当たる可能性が高まるが、1エリアのクリアでも賞品を贈るので、県内に宿泊して周遊観光を行う人だけでなく、1エリアだけを日帰りで観光する人も楽しめる。「宝探しゲームの形のイベントとすることで、子どもから大人まで幅広く楽しんでもらえるはず」と同県観光交流課。

 中通り、会津の両地方に位置する観光有料道路「磐梯吾妻スカイライン」「磐梯吾妻レークライン」「磐梯山ゴールドライン」では全車種無料開放を行っている。スカイラインの中ほどにある浄土平駐車場も11月15日まで無料で利用できる。これからの季節は、磐梯山や吾妻小富士などの風景と見ごろを迎える紅葉が絶景をつくることから、同県では首都圏や近隣県からの観光誘客につなげようとイベントなどでのアピールに努めている。

 また来年以降の同県観光の大きな目玉と言える、2013年放映のNHK大河ドラマに関する動きも出始めた。同志社大学創立者の新島襄の妻で同県会津若松出身の新島八重を主人公にしたドラマ「八重の桜」の放映が決まったことから、会津若松市は官民一体となって誘客宣伝を行う協議会「市『八重の桜』プロジェクト協議会」(仮称)の設立を決めた。

 県も来年以降の観光誘客の柱として同ドラマを重視。今年から3カ年計画で予定していたものの東日本大震災の発生などで中止となった大型観光キャンペーンの実行組織を元に新たに協議会を設立し、大河ドラマを軸とした観光キャンペーンを実施する方針。大河ドラマを起爆剤に福島観光を盛り上げていきたい考えだ。

誘客イベントのポスター
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