福島県旅館ホテル生活衛生同業組合女将会(若松佐代子会長=いわき湯本温泉雨情の宿新つた)は12日、首相官邸で安倍晋三首相に会い、福島第1原発事故による風評被害の払拭などを求める要望書を手渡した。
「福島県における複合災害の現状と観光産業における地方創生について」と題する要望書は、「東日本大震災から5年を迎える今、『ダークツーリズム』ならぬ、『ホープツーリズム』を構築し、県民総出で取り組む時期を迎えている」と捉え、福島創生への事業や活動に対し、長期的な視野に立った支援、援助を求めている。
女将会のピンクの半纏を着た若松会長が代表して首相に渡した。これに対し首相は、訪日外国人観光客の増加について触れ、「福島にももっと来るように、風評被害対策を皆さんと一緒になって頑張っていきたい」と強調した。
官邸を後にした女将会のメンバーは、いわき市出身の岩城光英法相も表敬訪問した。
若松さん以外の参加者は次の通り(敬称略)。
畠ひで子(吉川屋)、渡辺いづみ(山水荘)、片桐栄子(ホテル華の湯)、有賀圭子(五峰荘)、檜沢久子(ゆもとや)、和田美千代(いろりの宿芦名)、山崎捷子(ホテルニューパレス)、星明美(藤龍館)、小井戸文恵(旅館こいと)、大平淑子(割烹旅館天地閣)、佐藤精寿(事務局)。
安倍首相(中央)と面会した女将会の参加者
(首相の左が若松会長。岩城法相=右から3人目=ら県選出の国会議員も同席した)