観光経済新聞社は、旅行会社やOTAの投票によって選ばれる第38回「にっぽんの温泉100選」を決定した。10位以下の動向を紹介したい。
10位以下の動向 北陸新幹線延伸、沿線が上昇
伊香保温泉(群馬県)が12位。前年度の16位から順位を上げ、2000年の8位以来のトップ10圏内をうかがう位置につけた。
13位に能登半島地震で大きな被害を受けた和倉温泉(石川県)が入った。集客、送客がほぼできない中、復旧・復興への応援票、災害当時の対応を評価する票が集まったとみられる。
震災の影響を受けたが、24年に開業した北陸新幹線金沢―敦賀の沿線の温泉地が順位を上げた。あわら温泉(福井県)が前年度の31位から23位に順位を上げた。山代温泉(石川県)は36位から25位に、山中温泉(石川県)は41位から39位にそれぞれ順位を上げた。
順位の変動が大きいのは30位以下。伸びが目立つ主な温泉地では、三朝温泉(鳥取県)が46位から30位に、石和温泉(山梨県)が66位から49位に、川湯温泉(北海道)が70位から55位に、かみのやま温泉(山形県)が77位から59位に、越後湯沢温泉(新潟県)が82位から59位に、松之山温泉(新潟県)が87位から62位になった。
前年度は圏外ながら、24年度の今回100選に入った温泉地は、76位の黄金崎不老ふ死温泉(青森県)、83位のニセコ温泉郷(北海道)、89位の長島温泉(三重県)、97位の天童温泉(山形県)、鴨川温泉(千葉県)、西山温泉(山梨県)、100位の作並温泉(宮城県)。
「イベントが充実した宿」投票結果
「にっぽんの温泉100選」「人気温泉旅館ホテル250選」では、単年度の企画としてテーマに合致する旅館・ホテルや温泉地を毎年度挙げてもらっている。2024年度は「体験イベントや催しが充実している宿」について、旅行会社やOTAに投票してもらった。地域の文化や自然を生かしたアクティビティで宿泊客を楽しませている施設が上位に入った。トップ10を表の通り「10選」として紹介する。また、施設が休業中のため、「10選」外としたが、多くの投票があった加賀屋(石川県・和倉温泉)を特別枠で選定した。 ※下記の欄の推薦理由には現在行われていないイベントが含まれている場合がある。