箱根の老舗「ラフォーレ強羅」が世界的快挙 伐採樹木を再利用した「五感で浸かる」デザインが国際賞を受賞


ラフォーレ箱根強羅 湯の棲 綾館 フロント

世界的デザイン賞を受賞

ラフォーレホテルズ&リゾーツは18日、「ラフォーレ箱根強羅 湯の棲 綾館」が世界的に権威あるデザイン賞「iF DESIGN AWARD 2025」を受賞したと発表した。約11,000件の応募の中から、Interior Architecture/Hospitality Interiors部門での受賞となった。

地域の記憶を継承する、サステナブルな空間デザイン

「ラフォーレ箱根強羅 湯の棲 綾館」は、2024年1月に開業した新館だ。”五感で浸かり、豊かな時を織りなす”をコンセプトに、全室に温泉露天風呂を備え、ドッグフレンドリールームも完備している。人だけでなく愛犬も箱根の魅力を五感で感じられる滞在を提供することを目指している。

受賞のポイントとなったのは、地域との共生を意識したデザインアプローチだ。長年その地に根付いてきた植栽を残しつつ、伐採樹木や箱根火山由来の石材をアップサイクルし、インテリアに取り入れている。これにより、土地の記憶を再現し、訪れるゲストに箱根の歴史と自然を体感させる工夫がなされている。

インテリアデザインを手がけたZA DESIGN Inc.の座間望氏は、「その土地の伐採された樹木や石材を加工し、インテリアに再利用したことは私自身、心地よいデザイン作業でした」とコメントしている。地域資源の有効活用と、サステナビリティへの配慮が高く評価されたと言えるだろう。

さらに、照明設計にも特徴がある。ライトモーメント田中氏による”影”にフォーカスした照明設計と、内外が連続する繊細な納まりが空間に深みを与え、心安らぐひとときを提供している。最小限の要素で豊かな滞在時間を演出することを重視したという。

ラフォーレ箱根強羅 湯の棲の河西条司支配人は、「本賞を受賞した綾館は”五感で浸かり、豊かな時を織りなす”というコンセプト通り、デザインからも箱根の地を五感で感じられる設えになっております」と胸を張る。

今回の受賞は、日本の伝統的なおもてなし文化と現代的なデザインの融合が国際的に評価されたことを示している。地域の特性を活かしたサステナブルな空間づくりは、今後のホテル業界における一つのトレンドとなる可能性がある。

「iF DESIGN AWARD」は、ドイツ・ハノーバーを拠点とし、70年以上の歴史を持つデザイン振興のための国際的な組織が主催する賞だ。IDEA賞(アメリカ)、レッドドット・デザイン賞(ドイツ)と並び、「世界3大デザイン賞」と呼ばれている。

ラフォーレ箱根強羅 湯の棲 綾館は、約40㎡の広さを持つ全22室(うちドッグフレンドリールーム4室)で構成されている。各室には温泉露天風呂が備え付けられ、箱根の自然を一人占めしているかのような眺望が楽しめる。

ラフォーレ箱根強羅 湯の棲 綾館 フロント

 
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