神戸市にある「阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター(DRI)」は、その名称の通り、阪神・淡路大震災の経験と教訓、防災・減災の大切さを後世に伝えるため2002年に開設。今年、20周年を迎えた。
阪神・淡路大震災発生の瞬間を再現した「5.46の衝撃(1.17シアター)」などの映像上映に加え、被災者から提供された実物の震災資料の展示を行っている。併せて、震災を体験した語り部との触れ合いもでき、貴重な防災学習が行える。そのため、教育旅行先としての評価が高い災害ミュージアムだ。
昨年、リニューアルオープンした東館3階の「BOSAIサイエンスフィールド」では、360度に広がるVR仮想現実のゴーグルを着用し、災害に直面したかのような驚異を疑似体験できる「ハザードVRポート」や、リアルに再現されたコンビニエンスストアで、災害時の避難行動が体験できる「ミッションルーム」などを設けた。体験型を重視した、災害時にどう行動するべきかを実感できる内容となっている。
また、今年4月から上映を開始した「逃げよう、―大切な命を守るために―」はオリジナル映像としておよそ11年ぶりに更新されたもの。災害に遭遇した際に、命を守るためにどう行動すべきかを観ている人に問いかける内容となっており、「語り」を人気声優の下野紘氏が担当している。東日本大震災などの実際の自然災害の映像に加え、CGなども採用し、迫力のある映像に仕上げた。
東館1階「こころのシアター」で毎日30分ごとに上映。自らの防災について改めて考えるきっかけとしたい。
西3階「震災資料展示」
東3階「ミッションルーム(住居)」
「にげよう」スーパー台風