群馬県草津町は23日までに、今年を初年度とする「観光立町推進基本計画」を策定、公表した。景観整備、誘客宣伝の見直し、歩車道分離などを進めることで、最終年度となる2013年には観光客数を年間330万人(08年173万人)、宿泊者数200万人(同173万人)、外国人宿泊者5万人(同1万4千人)を達成するため、全町挙げて観光立町の実現を目指す方針だ。
計画は、具体的な数値目標のほか、(1)魅力ある観光地の形成(2)観光産業の競争力強化および観光振興に寄与する人材育成(3)国際観光の振興(4)観光旅行促進のための環境整備──の4目標を掲げ、町が総合的、計画的に講じるべき施策として63項目を上げた。「毎年度、施策点検表に基づいて進ちょく状況を点検する」(観光創造課)のが大きな特徴だ。
例えば、魅力ある観光地については「景観法に基づき景観行政団体への移行、景観計画の策定などに取り組み、計画目標が掲げられた場合、それを達成する」とした。このほか、温泉地での健康づくりの活発化、町内幹線道路の歩道整備(歩車道分離)と景観に配慮した道路整備を推進することで、歩きたくなる観光地づくりを進めることなどを盛り込んだ。
冬の草津町の経済をけん引した草津国際スキー場については、「将来像を明確にし、索道施設の計画的な掛け替えとゲレンデの改造を行う」とした上で、ブランドイメージ向上のため、名称変更を行うことも視野に入れている。
観光関係団体の連携強化も目指す。具体的には広報、宣伝、イベント、キャンペーン活動などを行うための「連絡会議」の設置のほか、「将来的には観光局の設置を視野にその連携を深める」とした。
宿泊施設については、個人・小グループ旅行の増大、外客の増加などを背景に「新たなサービスの提供が必要」とした上で、泊食分離や高速通信設備の導入などに取り組むことを盛り込んだ。外客対応ではインターネット、パンフレット、案内板などの外国語表記を促進する。