群馬県観光国際協会、地元視点でツアー造成


 群馬県観光国際協会(前橋市)は4月から、県や市町村と連携して地域密着型ツアーを開始する。地元ボランティアによるガイド付きで、まず、「花」をテーマに5コースを設定。ツアー代金も定額給付金を意識し、いずれも1人6千円以下とした。同協会では「全県的な協力態勢での着地型ツアーの企画・販売は、全国でも珍しいのではないか」と話している。

 ツアー名は「はばたけ群馬観光博覧会」で、開催期間は来年3月末までの1年間。24日に実施する、渋川市観光協会の協力を得て造成した「桜といちご、伊香保温泉満喫ツアー」(日帰り)が第1弾となる。JR渋川駅発着で、参加費は昼食付きで5990円(幼児3980円)。募集人員は40人、最少催行人員は15人。

 第2弾は26日の「バスとわたらせ渓流鉄道で巡る花と文化の旅」で、7月1日まで計5コース設定している。

 消費者が利用しやすいよういずれのツアーもJRや私鉄など県内の主要駅を集合・解散場所にした。「マイカー利用者向けに駐車場も確保する」と言う。参加費を6千円以下としたことについては「1人分の定額給付金(1万2千円)で夫婦や友人など2人で旅行できる。行きやすさを全面に出した」と強調。

 コースの全行程、または一部(観光スポットなど)に地元を知り尽くしたボランティアガイドを付けることで、特色を持たせる。また、郷土料理作りや農産物収穫など体験企画も盛り込み、通常の募集型ツアーと差別化を図る。

 同協会では期間中に約300のツアーを造成する方針で「各市町村は少なくとも1ツアー以上の造成を目指す。今後は複数の市町村にまたがるツアー、県全体を対象としたツアーも造りたい」と意欲を示す。

 花を始め、文化や行事、食、自然などあらゆる素材をツアーテーマに掲げており、新たな観光素材を掘り起こす狙いもある。

 今後については、ツアー案内を含めた総合パンフレットの作成や携帯電話用のインターネットサイト開設、鉄道会社とのタイアップ広告などを展開し、県内外からツアー参加者を募る。

 同協会は、県観光協会や県温泉旅館協同組合などが統合し、07年4月に発足。2種業者で、全国旅行業協会(ANTA)に加盟している。

 
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