第３０期竜王戦七番勝負の第５局が１２月４、５日に指宿白水館（鹿児島県指宿市）で行われた。今回の竜王戦は渡辺明竜王に羽生善治棋聖が挑戦するもので、羽生棋聖が竜王のタイトルを獲得。通算７期で永世竜王を獲得し、他の永世称号と合わせて永世七冠を達成した。
指宿白水館でタイトル戦が開催されるのは、前期竜王戦七番勝負第４局に続いて２回目。
今年は、羽生善治棋聖が史上初の「永世七冠」を達成したことで、全国ニュースで大々的に取り上げられた。一夜にして、将棋史に残る対局会場となった。
１２月３日には、前夜祭が薩摩伝承館（指宿白水館内）で開かれ、昨年を大きく上回る将棋ファンら約１８０人が参加した。
地元を代表して豊留悦男・指宿市長が出席。「来年のＮＨＫ大河ドラマ『西郷どん』の、西郷さんや篤姫、島津の殿様も愛した指宿。この白水館で竜王戦が開催されるのはわれわれにとって宝である」と述べた。
乾杯の発声は、対局会場となった指宿白水館の下竹原利彦取締役営業本部長が務め「昨年の竜王戦前夜祭で田中寅彦９段が『指宿は将棋を指す宿』と言ってもらいこれを１年間、指宿のＰＲに使ってきた。今回竜王戦第３０期第五局を迎えることができて光栄」とあいさつした。
