自然災害が影響、営業利益4割減 KNT-CTホールディングス中間期決算


発表する中村取締役

 KNT―CTホールディングス(HD)は8日、2019年3月期の中間期(18年4月1日~9月30日)決算短信を発表した。連結業績は売上高が前年同期比0.7%減の2074億9700万円、営業利益が同43.8%減の15億2700万円、経常利益が同37.1%減の17億1100万円となった。連結子会社間の合併に伴う税負担の軽減により、中間期純利益は3.4%増の16億5200万円となった。

 同期は、国内旅行において、北海道胆振東部地震、西日本豪雨、台風21号など自然災害により、クラブツーリズム(クラツー)のバスツアーや山陰デスティネーションキャンペーンに向けたツアーにキャンセルが相次いだ。キャンセルだけで約40億円の影響を受け、売上高減につながった。

 国内旅行では、個人旅行は、ゲームやアニメのゆかりの地を巡るオリジナルツアーなどテーマ旅行商品の企画、販売に注力した。団体旅行は、東京五輪・パラリンピックの聖火リレーを迎える自治体の関連イベントに関わる業務の受注に努めるなど、法人、団体への提案型旅行を展開した。

 海外旅行は、ホリデイオリジナル夏祭りツアーなど高付加価値商品の販売を拡充するほか、MICE市場の開拓や日本、ベトナム共働開催イベントの出展企業、団体募集営業などを行った。訪日旅行は、海外OTAとの提携拡大で個人旅行の取り扱い拡大を図るほか、訪日イベント、国際会議の受注獲得に努めた。

 同社は、今年4月に発足した地域旅行会社と訪日専門会社などを基軸とする営業体制の下、近畿日本ツーリストとクラブツーリズムの一体化による商品造成力、販売力の強化とウェブ販売の拡大などを推進している。

 19年3月期の連結業績は、売上高が4140億円(前期比2.2%増)、営業利益が21億円(同33.9%減)、経常利益が23億5千万円(同29.7%減)、当期純利益が19億円(同34.5%増)と予測している。相次ぐ自然災害の影響を受けた中間期連結累計期間の業績、今後の見通しを踏まえ、5月11日に公表した予想から変更した。


発表する中村取締役

 
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