2022年の最終号に当たり、今年の観光業界を本紙の見出しと写真で振り返る。Go To再開の声が上がる中、県民割が始まり、ブロック割へと範囲が広がり観光需要が回復し始めた。10月の全国旅行支援の開始、水際緩和措置などにより、業界を取り巻く状況はようやく好転を見せた。
1月
■観光による地方創生で日本を元気に 昨年発足した岸田内閣で地方創生担当相(内閣府特命担当相、当時)に就任した野田聖子衆院議員に「観光による地方創生」をテーマにインタビュー。(1日付)
■JATAに新副会長 日本旅行業協会(JATA)は12月17日、理事会を開き、新たに副会長として原優二氏(風の旅行社代表取締役)と酒井淳氏(阪急交通社代表取締役社長)を選出した。(1日付)
■経済対策一体で1426億円 観光庁の2022年度予算案が12月24日に発表された。一般財源の予算が21年度当初予算比4%減の141億6千万円。国際観光旅客税を財源とする予算は、コロナ禍に伴う税収減を見込んで同69%減の81億円。一体的に編成された21年度補正予算などの経済対策関係の観光予算は、Go Toトラベル事業の予算を除いて1203億円で、当初予算との合計額は1425億6千万円。(5日付)
■観光立国の復活に向けて 斉藤鉄夫国土交通相に「旅館・ホテル業の復興、観光立国の復活に向けて」をテーマにインタビュー。斉藤大臣は旅館・ホテルなど観光事業者を「町おこしの主人公」「わが国を成長させるエンジン」と強調した。(17日付)
■ホテル・旅館の廃業件数 過去10年で最多か 帝国データバンクの調査によると、昨年1~11月のホテル・旅館の休廃業・解散(以下、廃業)件数は168件で、前年同期比36.6%増と、年間を通して過去10年で最多となる見込み。全業種計は減少も、観光関連産業などで増加が目立つ二極化の傾向。(17日付)
■観光庁「第2のふるさとづくり」中間報告 観光庁は、若者や大都市圏の住民などに特定の地域を反復・継続して訪れてもらい、地域の交流・関係人口を拡大させる「第2のふるさとづくりプロジェクト」に取り組んでいる。(17日付)
■県民割、各地で停止 Go To再開遠のく。 国の地域観光事業支援を活用して都道府県が実施する「県民割」事業は、隣接県が誘客範囲に追加されたが、まん延防止等重点措置が1月27日時点で34都道府県に適用されるなど感染状況が悪化したため、各地で事業が停止される事態となった。(31日付)
■HISが改善報告書 Go Toトラベル事業を巡る不正受給問題で、子会社2社が不正に関与したエイチ・アイ・エス(HIS)は18日、観光庁に対し、子会社の管理強化や法令順守の意識向上などの再発防止策を掲げた改善報告書を提出した。(31日付)
2月
■宿泊4団体 コンプライアンス徹底へ 観光庁に取り組み報告 日本ホテル協会、全日本ホテル連盟、日本旅館協会、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会の宿泊4団体は、宿泊業界としてコンプライアンスの徹底を図るため、同事項に係る取り組みについて観光庁に連名で報告し、実施していく方針を示した。(7日付)
■意識と行動を改革 コンプライアンス構築へ支援開始 日本旅行業協会と全国旅行業協会(ANTA)は、旅行業界としてのコンプライアンスを徹底する取り組みを始めたことを発表した。「旅行業界におけるコンプライアンスへの取り組みの手引き」を作成するなど、サポートが必要な会員会社への関連制度や教育研修を通して、意識と行動の改革に向けて継続した支援を行う。(7日付)
■金賞は石川県小松市 全国産業観光推進協議会と日本観光振興協会は、第14回「産業観光まちづくり大賞」の受賞団体を発表し、金賞は石川県小松市の「こまつものづくり未来塾実行委員会・小松市にぎわい交流部観光交流課」(産業観光都市・小松の魅力発信へ~GENBAモノヅクリエキスポ・サロンで産業活性化!~)が受賞した。(7日付)
■「祝日3連休維持を」 日本観光振興協会、日本旅館協会、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会、日本旅行業協会、全国旅行業協会など観光関係団体は、自民党観光立国調査会に出席し、ハッピーマンデー(祝日3連休)制度の維持を要望した。(14日付)
■省エネ大賞を受賞 加賀屋(石川県和倉温泉)はこのほど、優れた省エネの取り組みや先進的で高効率な省エネ型製品などを表彰する「省エネ大賞」(主催=省エネルギーセンター)を受賞した。(14日付)
■旅館・ホテルの過剰債務、深刻に 帝国データバンクがまとめた全国の旅館・ホテル経営業者の動向についてのレポートによると、月商に対し、借入金などの有利子負債が何倍に当たるのかを示す有利子負債月商倍率は、コロナ禍前の2019年度の平均12.45倍に対し、昨年12月時点では30.13倍と大きく増加している。(21日付)
■コロナ前比58%減9兆円 2021年の日本人による国内旅行消費額は9兆1215億円で、コロナ禍前の19年比で58.4%減、20年比で8.5%減となった。(28日付)
3月
■1月の売上高、5割超が19年比半分未満 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(全旅連)は、全国の組合員施設を対象に、自館の営業に関する調査を実施した。1月は5割を超える施設で売り上げがコロナ禍前の2019年同月比で半分未満と回答。2、3月の売り上げは1月からさらに悪化する見通し。(7日付)
■震災と原発事故から11年、明と暗 日本旅行業協会が主催する東北地方の復興支援活動「JATAの道プロジェクト」が2月24、25日、環境省が整備した自然歩道「みちのく潮風トレイル」の宮城県名取市ルートを中心とした太平洋沿岸地域や、福島県の福島第1原発事故被災地エリアなどを対象に行われた。(7日付)
■「Air Japan」発表 ANAホールディングス(HD)とANAグループで国際旅客や貨物を担うエアージャパンは、新たな国際線中距離を運航する新ブランドを「Air Japan」と発表した。(14日付)
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