観光庁、スポーツ観光推進へ実証実験


 観光庁は、スポーツを通じて観光を活性化させるスポーツ観光を推進するため、実証実験や調査を9月から順次行う。インバウンドの促進に向けた実証実験として、ゴルフやスキーにレッスンやショッピングのメニューを組み合わせた中国、韓国向けのツアーを造成するほか、空港や宿泊施設から国内スポーツの観戦情報を発信するなどして、需要や課題を探る。先進事例調査では、官民を挙げてスポーツ観光を推進しているカナダなどを調査する。

 実証実験では、「スポーツクリニックツアー」として中国、韓国を対象にゴルフやスキーを楽しんでもらうだけでなく、上達を目指すレッスンやスポーツ用品のショッピングなどを付けたツアーを造成する。外客誘致事業と連携を図りつつ、韓国向けには商品化を試み、中国向けには旅行会社やメディアを対象にした視察旅行を実施する。

 スポーツイベントの情報の発信に向けては、日本に到着した外国人旅行者に空港や旅館・ホテルでフリーペーパーを配布。スポーツ観戦の割引クーポンなどを付けて需要を調査する。

 国際スポーツ大会の開催に伴い来日する海外の関係者や観戦者を観光に誘導する実験も予定。「柔道世界選手権2010東京大会」(9月)で訪日する外国人に観光情報を提供し、アンケートやヒアリングで動向などを把握する。

 このほか海外の旅行会社、メディアを視察旅行に招く。スポーツ観戦と観光を組み合わせたツアーとして、自動車レース「F1」の日本グランプリ(10月、三重県鈴鹿市)と周辺観光、プロ野球観戦と都市観光などを検討している。

 調査ではマーケティング戦略の策定に向け、中国、韓国、台湾、オーストラリアの需要調査を実施する。また、推進態勢やプロモーションの先進事例ではカナダと韓国を調査。特にカナダはアウトドアスポーツが盛んで、観光業界やスポーツ業界が「カナダスポーツ観光連盟」(CSTA)を組織し振興に取り組んでおり、インバウンドの手法などを参考にする。

 国内の地方地自体やスポーツ団体の成功事例なども収集。外国人客のスキーやゴルフへの誘致活動、トライアスロン大会での受け入れなど、スポーツを「観る」「する」「支える」の観点から振興策を探る。

 
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