観光庁は19日、東北観光未来フォーラムを盛岡市のホテルメトロポリタン盛岡で開いた。井手憲文観光庁長官、達増拓也岩手県知事をはじめ観光関係者ら約200人が参加。東日本大震災からの復興を目指して今年3月末まで1年余り展開した「東北観光博」の成果を確認し、持続的な観光振興につなげる方策が話し合われた。
井手長官は「東北観光博で終わりではない。東北の復興は道半ば。さらに観光復興を加速させたい」。達増知事は「今後も東北は感謝の気持ちを込めて旅行者をお迎えしていく。東北観光のさらなる発展に向けて力を結集し、東北を元気にしよう」とあいさつした。
東北観光博で設定された観光エリア「ゾーン」のうち6県7ゾーンの担当者による発表、意見交換も行われた。参加したのは、津軽半島、田沢湖・角館、銀山温泉、北上・西和賀、会津、みやこ、気仙沼の各ゾーン。
津軽半島ゾーンは、津軽の人柄と津軽弁を前面に出した観光ツールづくりなどを紹介。みやこゾーンは観光案内人の研修をはじめとした人材育成について、気仙沼ゾーンは仮設商店街の観光活用などについて発表した。
観光庁では、東北観光博の期間中(12年3月から13年3月)に東北を訪れた延べ旅行者数を約4970万人と推計。観光目的の旅行者数は前年同期と比べて310万人増加した。東北の観光振興の継続的な推進のためには、広域的な連携や太平洋沿岸エリアの観光復興が課題とされている。
東北観光博のゾーンの担当者が意見交換した