観光庁は、訪日外国人旅行者を地方に誘客するモデルケースとなる「観光立国ショーケース」に釧路市、金沢市、長崎市の３都市を選定している。観光資源を最大限に活用し、魅力的な観光都市とするために、３都市に対し新事業のアイデアやサービスを提供できる民間企業などを募集している。
３都市の観光に関する取り組みやニーズを説明し、３都市と民間企業などの個別相談を行う事業相談会を来年１月１３日、長崎市内で開催する。これを踏まえて２～３月には、民間企業などから提案を行う事業相談会を東京都内で開催する予定。
釧路市が提案を求める主な内容は、（１）国内有数の港町として新鮮な魚介類などを生かした体験型コンテンツの造成、運営、販売（２）ライティングやイルミネーションを活用した中心市街地の夜間の観光コンテンツの開発。
金沢市は、（１）観光客が集中するエリアでのマナーの啓発に関する情報や混雑に関する情報のＩＣＴなどを活用した発信（２）仮想空間体験の提供や写真映えするスポットの創出など、観光客の回遊促進に向けた魅力向上（３）増加が予想される外国人客を対象にしたロボットによる多言語での観光案内―などについての提案を期待している。
長崎市が主に求めているのは、（１）利用されていない歴史のある建造物などの宿泊施設などへの利活用（２）坂道や階段、石畳が多い「坂のまち長崎」に対応したユニバーサルツーリズムの企画、運営（３）地元の水産物や農産物を生かしたガストロノミーツアーの商品化。
事業相談会への参加の申し込みは１２月２２日まで。交通費や宿泊費は参加者の負担。申し込み多数の場合は、先着順で締め切る。参加に関する問い合わせは、観光立国ショーケース「事業相談会」事務局（ＪＴＢコーポレートセールス霞が関第一事業部内）ＴＥＬ０３（６７３７）９２７５。
