国土交通省は24日、幹部人事を発表した。観光庁では、退任する田村明比古長官の後任に田端浩国土交通審議官を充てる。発令は31日の予定。国交省で官僚トップの事務次官に次ぐ国土交通審議官から長官に就任するケースは観光庁では初めて。
田端氏は、2008年10月に発足した観光庁の6代目の長官となる。観光関係の役職では、国交省総合政策局観光部旅行振興課長、観光庁観光地域振興部長を務めた経歴がある。20年に訪日外国人旅行者を4千万人、その消費額を8兆円とする政府目標の実現に向けた施策の推進などが課題となる。
退任する田村長官は15年9月の就任で、約2年11カ月の在職期間は歴代長官で最長となる。国際観光旅客税の創設、住宅宿泊事業法の制定、通訳案内士法や旅行業法の改正などを手掛けた。
田端 浩氏(たばた・ひろし)東大法学部卒。1981年4月、運輸省(現・国交省)入り。2002年4月、国交省総合政策局観光部旅行振興課長。09年7月、観光庁観光地域振興部長。国交省鉄道局次長、自動車局長、大臣官房長などを経て、16年6月に国土交通審議官。愛知県出身。61歳。
田端氏