観光立国の復活に向けて 斉藤鉄夫 国土交通大臣に聞く


観光はわが国を成長させるエンジン

 斉藤鉄夫国土交通相に「旅館・ホテル業の復興、観光立国の復活に向けて」をテーマに話を伺った。斉藤国交相は旅館・ホテルなど観光事業者を「町おこしの主人公」「わが国を成長させるエンジン」と強調。コロナ禍の現在、そしてポストコロナを見据え、事業者に最大級の支援をする考えを改めて示した。(大臣室で。聞き手は本社取締役編集長・森田淳)

 

 ――旅館・ホテル業の地方創生における役割、コロナ禍からの地域経済活性化に果たす役割をどのようにお考えか。

 まずはじめに、赤羽前大臣も観光については人一倍思い入れがあったが、私も赤羽前大臣に負けない強い思いで観光業、また観光を支えていらっしゃるさまざまな産業の大いなる繁栄に向けて頑張っていきたいと思いますので今後ともよろしくお願いいたします。

 地方創生における役割、そしてコロナ禍からの地域経済活性化に果たす役割というご質問ですが、今、まさに観光こそが地域の町おこしの中心、主人公になっているのだと各地に行って感じる。私自身が地方の出身で、島根県邑南町の生まれ育ちなのだが、まさに町長をはじめ、町を挙げて観光を地域おこしの中心に据えている。

 最近、交流人口の拡大と盛んに言われている。地方の場合、そこに住んでいる人の数が、少子高齢化もあってなかなか増えない。そこで交流人口、来てくれる人の数を増やすことが地域における活性化の鍵になっている。

 邑南町の場合は廃線になったJR三江線の駅と線路を活用して鉄道公園を整備し、人を集めている。古くなった倉庫を利用して、都会から一流のシェフを呼んで高級フランス料理店をオープンしたり、周辺に宿をオープンしたりもしている。

 今はコロナ禍で、全国の皆さんは本当に苦しい状況に置かれている。私は国土交通相として、視察等の目的で全国さまざまなところに足を運ぶことがあり、そこでは旅館・ホテルに泊まるのだが、経営者の方からは、「私たちは頑張りますから見捨てないでください」との声をお聞きする。

 コロナには必ず出口がある。それまではわれわれもしっかりと皆さんを支援する。そして出口の後は社会経済活動の回復、地域活性化の取り組みをしっかりと行う。

 今の日本のGDPが伸びない大きな理由の一つが個人消費の停滞。観光業は国内消費を伸ばす大きな原動力だ。支援策をしっかりと講じていきたい。

 

 ――観光需要喚起策について。地域観光事業支援の範囲拡大、新たなGo Toトラベル事業開始への抱負を。

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