タップは11月21日、帝国ホテル東京で開いた「2022年度タップユーザー会」で、同社が主催する懸賞論文コンテスト「第15回タップアワード」の表彰式を行った。
最優秀賞を受賞したのは、東京大学工学系研究科建築学専攻修士2年赤木拓真氏の「Zero UIを目指して~ホテル・旅館業DXにおけるユーザーインターフェースの抜本的改善による顧客体験価値向上の提案~」。同氏は、選考委員長の久保成人氏(東武トップツアーズ代表取締役会長・宿泊施設関連協会副会長)から壇上で記念盾と賞金50万円を授与された。
赤木氏は論文の中で、宿泊客のジェスチャーから要望を先取りして対応する「察するカメラ」、継続的な利用に伴うデータの蓄積を滞在体験に生かすシステム「覚えるホテル」などを提案。「海外の友人と話をすると、日本に対して『ハイテク』なイメージを強く抱いていたり、『おもてなし・人々の優しさ』に期待したりする声をよく聞く。科学技術とおもてなしの精神は、観光客を引きつける美徳であり、強みであるといえる。ZeroUIによるホテル・旅館業DXは、テクノロジーを使いながら宿泊客の希望や要望に寄りそう、いわば『ハイテクおもてなし』だ。その一方で、これらの手法は特殊な装置を必要とせず、導入にかかるコストも抑えられるため、幅広いホテルで用いることが可能。ZeroUIの考え方を導入することで、来るインバウンドの再開や観光業の復興局面において、新しい顧客体験を提供することができるのではないだろうか」と論じた。
論文コンテストの表彰式