訪日外国人旅行者数、6月として過去最高


 今年6月の訪日外客数(推計値)は、前年同月比23.9%増の198万6千人で、6月として過去最高を記録した。日本政府観光局(JNTO)が7月20日に発表した。熊本地震の影響を受けて5月がマイナスとなっていた韓国がプラスに転じた。今年1~6月累計では、前年同期比28.2%増の1171万4千人に達した。

 6月は、ビジット・ジャパン(VJ)事業の重点市場のうち、英国、ロシアを除く18市場が6月として過去最高だった。この中で台湾、香港、米国が月間の過去最高を記録。訪日プロモーションの効果に加え、夏休みの旅行シーズンの開始、クルーズ船の寄港増加がプラス要因とみられる。

 韓国は、38.1%増の34万7400人。前年同月は、韓国で発生した中東呼吸器症候群(MERS)の発生に伴う旅行控えがあったため、その反動が伸び率に表れた。韓国は九州への訪問が多く、5月は熊本地震の影響が他の市場より目立った。九州への旅行需要は十分に回復している状況ではないが、運休していた航空便が順次再開した。

 中国は、26.0%増の58万2500人。3カ月連続で50万人台を記録するなど好調。クルーズ船の需要増加、日中間の地方航空路線の拡大、端午節(6月9~11日)の連休などがプラス要因となった。

 台湾は、15.2%増の39万7800人。LCC(格安航空会社)の浸透が個人旅行需要を後押しした。航空路線では、6月3日に中華航空の熊本―高雄線が再開、同29日にはタイガーエア台湾の仙台―台北線が就航した。

 香港は、19.0%増の16万3100人。旅行費用が高騰する春、夏を避けた訪日旅行の需要の高まり、LCCのセールスプロモーションなどで旅行者数が伸びた。

 東南アジアは、タイが10.4%増の4万7900人、シンガポールが11.8%増の3万2600人、フィリピンが48.2%増の2万7600人などとなった。

 米国は、22.8%増の12万5400人。夏季休暇にあたる年間最大のピークを迎え、燃油サーチャージの引き下げなどを追い風に旅行者が増加した。豪州はクルーズの人気や航空路線の拡充で33.1%増の3万200人。欧州では英国が20.6%増の2万300人、ドイツが13.9%増の1万2千人などだった。

 1~6月累計は1171万4千人で上半期では初めて1千万人を超えた。VJ事業の重点市場ではロシアを除く19市場が上半期の過去最高を記録した。

 
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