農林水産、文部科学、国土交通の3省は5日、福島県白河市、茨城県桜川市、富山県高岡市、熊本県山鹿市が作成した「歴史的風致維持向上計画(第2期)」を認定したと発表した。認定により、建造物の保全や祭事継承のための交付金や特例措置が受けられるようになる。
同計画は歴史的建造物や伝統的な人々の活動からなる歴史的風致を維持・向上させ、後世に継承するために市町村が作成。「地域における歴史的風致維持及び向上に関する法律」(歴史まちづくり法)に基づき、国が認定する。
白河市は第1期計画で、東日本大震災で崩落した小峰城(国指定史跡)石垣や文化元年(1804年)建築の旧脇本陣柳屋旅館蔵座敷などの保存・修復を行い、来訪者の増加につなげた。2期では、小峰城清水門の復元などに着手する。
桜川市は、「真壁伝統的建造物群保存地区」の修理と活用に取り組んでいるが、2期では平安時代の歌人、紀貫之の歌にも詠まれた名勝「桜川」に新たな歴史的風致を設定、来訪者の利便性向上を目的とした公園整備事業を推進する。
このほか、高岡市は金屋町などの歴史的な町並みの保全、山鹿市は日本遺産に認定された「米作り、二千年にわたる大地期の記憶」に位置付けられた構成文化財を活用し、市内の回遊促進を図る。
白河市にある小峰城跡