道後温泉旅館協同組合(愛媛県松山市)は7月から、新しい事業「新・おもてなしサービス『以心伝心』事業」に取り組んでいる。組合加盟の旅館・ホテル30軒が従来行っている観光客向けサービスから10件をピックアップし、「どの施設でどのサービスが受けられるか」をひと目で分かるようにしたもの。組合では「道後を訪れたすべての人に、快適な街巡りと街遊びを楽しんでもらいたい」としている。
サービスは内湯の湯巡り事業(有料)や足湯、トイレの開放、ロビーの休憩所としての開放ほか、旅情報の提供、インターネットサービス、雨傘の貸し出しなど。乳児を連れた家族客向けにベビーカーの貸し出しや授乳とおむつ交換スペースの開放、高齢者、身障者向けに車椅子の貸し出しも行う。いずれも同温泉の宿泊客が対象だが、自身が宿泊した旅館・ホテル以外でもサービスが受けられるのがポイントだ。
組合ではこれらのサービスをどの旅館・ホテルで受けられるかがひと目で分かる一覧表を作成。パンフレットを作り配布しているほか、各旅館・ホテルの入り口に看板で明示している。
事業は「日本一の温泉郷を目指す」という同温泉の取り組みの一環。「おもてなしの心を尽くして、旅人の心に感動を伝えたい」と、タイトルを「以心伝心」とした。
サービスの開始を記念してモニター事業も実施。希望者の中から抽選で30組60人を同温泉の旅館・ホテルに招待する。