「都市景観の日」実行委員会はこのほど、都市景観を形成する地区や地域の景観に関する活動を表彰する「令和6年度都市景観大賞」の各賞を発表した。地区を対象とした「都市空間部門」では5地区(大賞1、特別賞1、優秀賞3)が、活動を対象とした「景観まちづくり活動・教育部門」では3活動(優秀賞2、特別賞1)が選ばれた。
都市空間部門で最高賞の大賞を受賞したのは天童温泉街地区(山形県天童市)。同地区は舞鶴山、湯上山の麓に広がる自然豊かなエリアで、旅館、店舗、美術館、戸建住宅が混在する都市景観が特徴。しかし、高度成長期に各施設がバラバラに開発され、原風景が失われてしまっていた。
そこで新たなシンボルとなる「10号源泉」「温泉やぐら」を設置し、散策をしながら魅力的な街並みを楽しめるよう開発。旅館の入りロや街かどには手湯スポットや水田を整備したほか、地域共通のデザインコードを設定し、街路、外灯、源泉やぐら、田んぼ、旅館、飲食店の板塀に採用するなど、独自性を保ちながらも調和のとれた都市景観を形成してきた。これらの取り組みが景観デザインの力を大いに発揮し、街を魅力的によみがえらせた理想的な成功例として、高く評価された。
受賞した地区、活動は次の通り。
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