金太郎温泉(富山県魚津市)はこのほど「リ・ボーンプロジェクト」と題した取り組みを行い、売店、ナイトクラブエリアの全面改装、個人、小グループ向け会食会場の整備などを実施し、6月に新装開業した。商品力を強化し、コロナ禍で変容する旅行需要の取り込みを図る。
同館(運営会社と同名)と日帰り温泉施設「カルナの館」を運営する金太郎温泉は、宿泊需要の個人客化を見据え、事業再構築補助金を活用して同プロジェクトを推進。「新分野顧客の創造」をテーマに、同館内各所を改装した。光風閣1階フロント、ロビーから第二別館、大浴場へつながる動線上にあった売店エリアをラウンジ「MOKU」に、ナイトクラブはGift Shop「北前船」へとそれぞれ整備。ラウンジを山、ギフトショップを海と位置付け、北アルプスと富山湾に囲まれた富山の地形を想起させる空間に仕上げた。
MOKUは天然木を活用した大小のテーブルを備えるフリーラウンジで、フリードリンクやWi―Fi環境を整備しリモートワーク利用も可能なスペースとなっている。北前船は、羅臼昆布などの海産物やスズ製品などの地域産商品の特設コーナーを有し、従来の旅館売店とは一線を画した販売施設とした。
光風閣2階には日本酒をコンセプトにしたダイニング「蔵」を新設。富山の地酒をはじめとした日本酒と地産の素材を生かした料理を堪能できる空間を創出した。同階のプライベートダイニング「雲井」は畳に椅子、テーブルスタイルの和風ダイニング会場から、6室の個室ダイニングへ改装した。総合企画はリョケン。
MOKU
北前船