長崎県が「推し魚」プロジェクトを始動 第1号に養殖クロマグロを選定


生産日本一の養殖クロマグロ、年間を通じて提供

長崎県は3月14日、地域の特色ある魚介類を PR する「推し魚プロジェクト」を開始したと発表した。第1号の「推し魚」には、新上五島町の養殖クロマグロが選ばれた。県と市町が連携し、産地ならではの魅力的な食の提供についてプロモーションを行い、地元の活性化を図る取り組みだ。

長崎県は養殖クロマグロの生産量が日本一を誇る。2022年の統計によると、長崎県の養殖クロマグロの生産量は7,233トンで、2位の鹿児島県(3,483トン)を大きく引き離している。また、海面漁業によるクロマグロの漁獲量でも長崎県は2,024トンで全国1位となっている。

新上五島町の養殖クロマグロは、他県の養殖産地に比べて北に位置し、海水温が低いため成長は遅いが、時間をかけて育つことで身の引き締まった赤身ときめの細かいトロを持つ上質なクロマグロに成長するという特徴がある。

一般的に市場に出回るマグロの約80%は一度冷凍されたものだが、新上五島町では産地の強みを活かし、希少な「生マグロ」を年間を通じて様々な料理で提供できる点が魅力だ。冷凍していない生マグロは、水分や旨味成分が外に出ず凝縮されているため、しっとりとした食感と濃厚な旨みを味わうことができる。

長崎県知事の大石賢吾氏は、「長崎県は水揚げされる魚種の数が日本一と言われています。この豊かな海の恵みを活かし、地域の活性化につなげていきたい」とコメントしている。

プロジェクトの一環として、3月17日に長崎市内のホールでお披露目会が開催される。同日から、新上五島町では「推し魚」生本マグロ飲食店フェアが始まり、町内10店舗で生本マグロを使った丼や鮨、炙り料理などが提供される。また、生本マグロの解体ショーやクロマグロ餌やり見学クルーズなど、生のマグロにこだわった地域の特色を活かしたイベントも予定されている。

「推し魚プロジェクト」は、令和8年度までに長崎県で漁獲される多種多様な魚の中から4魚種程度を選定し、県と選定された市や町が連携してプロモーションを行う計画だ。地域の飲食店やホテルなどで、その地域ならではの食の魅力を感じられるよう、地域内で安定的な提供の仕組みが整った産地イチ推しの魚を「推し魚」として選定している。

 
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