「ユニバーサルツーリズム推進セミナーin上諏訪」が11月16日、長野県諏訪市で開かれた。主催は長野県諏訪地域振興局、諏訪観光協会。宿泊事業者、運輸事業者など約30人が参加。高齢者や障害者など誰もが観光を楽しめるユニバーサルツーリズム(UT)をテーマに今後の観光地域づくりの方向性を探った。
諏訪地域では、観光庁の「地域一体となった観光地の再生・観光サービスの高付加価値化」事業の活用などで、宿泊施設の改修が実施され、UTの受け入れ態勢が強化されている。これらの取り組みを生かした効果的な誘客、地域経済の活性化などが課題となっている。
セミナーでは、「すべての人が楽しめる観光地を目指して」と題し、JTB総合研究所UT推進担当主任研究員の勝野裕子氏が基調講演。市場の重要性を解説した上で、旅行前の不安を取り除くことが新たな客層の獲得につながると指摘。個別のニーズに対する配慮では、お客さまとのコミュニケーションが大切になることを説明した。
事例発表、パネルディスカッションには、諏訪地域の宿泊施設からホテル紅や支配人の清水孝弘氏、親湯温泉支配人の渡邉裕之氏をはじめ、外出支援や入浴介助に取り組むユニバーサル・サポートすわ代表の牛山玲子氏、基調講演を担当したJTB総合研究所の勝野氏が登壇した。バリアフリーの改修を実施した宿泊施設からは、「横連携を強化し、自施設だけでなく情報を共有すべき。『ユニバーサルといえば諏訪』といわれるエリアを目指す」「地元にも利用してもらい、地域として受け入れる気持ちを育てたい」などの意見が聞かれた。
セミナーでは、講演、パネルディスカッションなどが行われた