関西地区の2府8県や経済団体で作る関西広域機構(秋山喜久会長=前関西経済連合会会長)と日本観光協会関西支部は18日、新型インフルエンザで観光客が減少している関西への観光誘客拡大を図る「元気です、関西」観光キャンペーンをJR東京駅で開いた。山田啓二・京都府知事や各県の観光キャンペーン大使に交ざって本保芳明・観光庁長官もチラシ配りに参加。道行く人に広域観光マップなどを手渡しし、夏の関西観光をアピールした。
観光キャンペーンに参加したのは、秋山会長、山田府知事のほか、滋賀、京都、兵庫、和歌山の観光キャンペーン大使、平城遷都1300年祭のキャラクター・せんとくん、ひょうご観光大使・はばタン。各観光協会会長や観光庁の幹部職員らも加わり、関西の夏の観光イベントを紹介するチラシや観光マップ、エコバックを配布した。
30人を超えるキャンペーン隊のなかでも人気はせんとくんに集中。親子連れやサラリーマンなど多くの人が足を止め、キャンペーンチラシを直接受け取る姿が見られた。
秋山会長は「新型インフルエンザの流行は収束しつつあり、関西は『元気で安心』だ。また今回の流行で危機管理対策は万全。新型インフルエンザが今後流行したとしても迅速に対応できる。夏以降、安心して関西に来て欲しい」と訴える。
観光大使らも「中止になった『神戸まつり』が7月に開かれる。海、山、町の魅力あふれる神戸にぜひ来て」(親善大使スマイル神戸・河合晶奈さん)、「今年は熊野古道の世界遺産認定5周年。足を伸ばしてみてほしい」(和歌山県きのくに観光フレンズ・鈴木多恵子さん)、「10月には西国三十三結縁御開帳が始まる。滋賀では石山寺、岩間寺、三井寺を参拝でき、おすすめ」(びわ湖大津観光大使・杉本智子さん)と、関西の観光トピックをPRした。
一行は東京駅でのキャンペーンの後、首相官邸を訪問。浅間勝人内閣官房副長官と面談し、観光関連産業が大きな損失を被っている現状を報告したほか、(1)風評被害対策の速やかな実施(2)旅行者、観光関連事業者双方へのキャンセル料の補てん措置や政府系金融機関の支援措置、セーフティーネット保証の拡充(3)関西に特化した観光キャンペーンの実施、支援──を求める要望書を提出した。
関西観光をPRするキャンペーン隊。観光庁の本保長官らも参加