雨風太陽は9月19日、百戦錬磨を関連会社化したと発表した。
「都市と地⽅をかきまぜる」をミッションとする株式会社⾬⾵太陽(本社:岩⼿県花巻市、代表取締役:⾼橋 博之、証券コード:5616、以下「当社」)は、⺠泊や農泊、古⺠家泊など、地域の暮らしや⽂化に根差した「持続可能な観光」を発信する旅⾏予約サイト「STAY
JAPAN https://stayjapan.com/ 」を運営する株式会社百戦錬磨(本社:宮城県 仙台市、代表取締役:上⼭康博 以下、「百戦錬磨」)が⾏う第三者割当増資を引き受け、同社株式を取得することで同社を関連会社化したことをお知らせいたします。当社の持つ全国約8,300名超
の⽣産者ネットワークと、約1,500件の宿泊施設登録がある「STAY JAPAN」を活⽤し、⽣産者のもとでの体験と現地での宿泊を組み合わせたサービスを提供することで、農泊におけるインバウンド需要を取り込んでいきます。そして、地⽅の活性化と持続可能性向上に貢献していきます。
【関連会社化の背景と⽬的】
▼インバウンドの拡⼤と農泊の推進状況
2022年10⽉に新型コロナウイルスの⽔際対策が⼤幅に緩和されて以降、訪⽇外国⼈旅⾏者の数は増加し続けています。⽇本政府観光局が発表した訪⽇外客数の推移(*1)によると、2024年の実績は2022年からの直近3年間で、最⾼実績を更新し続け、毎⽉約300万⼈が⽇本を訪れており、2050年には年間9,000万⼈が⽇本を訪れると⾒込んでいます。(*2)また、政府は訪⽇外国⼈旅⾏者の需要の回復を受け、東京・富⼠⼭・京都・⼤阪など⽇本の主要観光都市を周る観光周遊ルート、いわゆる”ゴールデンルート”から、農⼭漁村へ⼀歩踏み出す地⽅誘客と地⽅消費をより⼀層促すことが重要と謳っており、農林⽔産省は、農⼭漁村滞在型旅⾏「農泊」に取り組む地域において、令和7年度までに年間延べ宿泊者数に占めるインバウンドの割合を、令和4年度実績の約2.5%から10%に向上させることを⽬標とし
て、地域の取組を⽀援(*3)しています。
「農泊」とは、農⼭漁村に宿泊し、滞在中に豊かな地域資源を活⽤した⾷事や体験等を楽しむ「農⼭漁村滞在型旅⾏」のことであり、農⼭漁村に宿泊しながら、地域資源を観光コンテンツとして活⽤し、様々な体験を通して地域住⺠との関係性を構築することで、地域の所得
向上と関係⼈⼝の創出に寄与することができます。
▼連携に⾄る背景
当社ではこれまで、⾃社で運営する産直EC「ポケットマルシェ」に登録された、全国約8,300名の⽣産者ネットワークを活⽤し、地⽅留学プログラム「ポケマルおやこ地⽅留学https://oyako.travel/program/ 」の企画・運営を通して”⽣産者と消費者のつ ながり”を創り出
し、地域と多様に関わる関係⼈⼝を創出してきました。
2024年7⽉には、同プログラムの関係⼈⼝創出型の新しい旅⾏スタイルが評価され、ツアー グランプリ2024 国⼟交通⼤⾂賞を受賞しており、政策的にも期待が⾼まっています。また、訪⽇外国⼈旅⾏者を対象にした取り組みとして、⼤分県と連携し、同県内のポケットマ
ルシェ登録⽣産者とともに体験商品の造成やモニターツアーを実施しました。
こうした取り組みを加速していくことで、増加し続ける訪⽇外国⼈旅⾏者の需要に対応し、地⽅の魅⼒ある価値を守っていくために、当社は⽇本初の公認⺠泊サイト(*4)「STAYJAPAN」( https://stayjapan.com/ )を運営する百戦錬磨の株式を取得し、同社を 関連会社化
する運びとなりました。
▼百戦錬磨社について
「STAY JAPAN」は、「知らない⽇本に泊まってみよう」をコンセプトに全国各地の⺠泊、農泊、別荘泊(貸別荘・⼀棟貸し)、古⺠家泊、寺泊、城泊などその地域ならではの個性的な宿泊施設を約1,500件掲載し、ユニークな宿泊体験を提供しています。
また、同社が運営する農泊ポータルサイト「nohaku.net」には、農林⽔産省による農⼭漁村振興交付⾦を受けた協議会のうち、4割弱の協議会の宿泊施設が登録されており、その数は約760件にのぼります。この規模は国内でNo.1(*5)の実績です。
2019年には同社の「農泊と世界をつなぐ地域活性化サービス」 が第5回ジャパン・ツーリズム・アワード「国⼟交通⼤⾂賞」を受賞しているほか、百戦錬磨代表の上⼭康博⽒は、農林⽔産省主催「農泊推進のあり⽅検討会」に第⼀回から⼀般社団法⼈ ⽇本ファームステイ協会の代表として参加し、農泊推進の政策提⾔に関わってきました。また、⼀般社団法⼈ アルベルゴ・ディフーゾ・インターナショナル極東⽀部の代表理事や、住宅宿泊協会の共同代表理事を務めており、⽇本国内における「農泊」の第⼀⼈者として、広く・深い知⾒を有し
ています。
▼今後の展望
今回、百戦錬磨の関連会社化により、全国約8,300名超の⽣産者ネットワークと約1,500件の 宿泊施設を活⽤した、⽣産者のもとでの体験と現地での宿泊を組み合わせたサービスが提供可能となります。訪⽇外国⼈旅⾏客に対して、⽇本全国の⽣産現場を旅の⽬的地としたプロ
グラムを提供することで、⽇本の地⽅の魅⼒を体験する機会を新たに創出していきます。
2025年には1万⼈、2030年には5万⼈の地⽅への送客を⽬指します。加えて、「ポケットマルシェ」の企画・開発のノウハウを活⽤することで、「STAYJAPAN」の機能を拡充し、多⾔語対応を進めていくことで、より多くの訪⽇外国⼈旅⾏客の需要に
対応していきます。
こうしたコンテンツ開発・サービス運営により、地⽅産業の活性化ならびに関係⼈⼝の創出に寄与していきたいと考えています。そして、魅⼒ある地⽅を守り、その可能性を広げていくことで、持続可能性の向上に貢献していきます。