新潟県十日町市や長野県栄村、群馬県みなかみ町など7市町村で構成される雪国観光圏(代表理事=井口智裕氏)の圏内12軒の宿泊施設コンソーシアム「エコロッジジャパンin雪国(エコロッジ雪国)」は、フランスのシャンパンメゾン(ワイナリー)「テルモン」と協業し、環境保全に向けた取り組みを12月から開始する。気候変動など地球規模の環境変化に対応し、サステナブルな社会実現に向けた取り組み。今回はその第一歩として、今冬からエコロッジ雪国でテルモンのボトルを販売し、その料金の一部を水源地や森林、里山の保全活動を支援する「雪国環境保全基金」に寄付する。
雪国観光圏は、雪国という文化的背景を共にする新潟県5市町(十日町市、魚沼市、南魚沼市、湯沢町、津南町)と、長野県栄村、群馬県みなかみ町の計7市町村が連携した広域観光圏。地元民間事業者が地域のブランド形成に向けた数々の事業を展開しており、エコロッジ雪国では「雪と水を守る」「雪国らしい食や地域産業を維持する」という観点で持続可能な地域づくりに取り組んでいる。
テルモンは、1912年創業のシャンパンメゾン。創業から現代に至るまで家族経営を貫いており、4代目のセラーマスター、ベルトラン・ロピタル氏は「美しい地球を守ることがおいしいシャンパン造りにつながる」という信念のもと、さまざまな環境保全活動に参画している。2021年には環境プログラム「母なる自然の名のもとに」を開始。環境への影響を最小限に抑えた高品質なシャンパンの生産を目的とし、自社農園やワイン生産パートナー区画の有機栽培農地転換、生物多様性の保全、二酸化炭素排出量の大幅削減に関する活動を行っている。
今回両者は、2017年に始まったディナーイベント「松之山サステナブルダイニングin美人林」がきっかけで連携。同イベントは松之山温泉のブナ森の中で地元の食材を使った料理を楽しむもので、エコロッジ雪国が持つワインのテロワール(生産用地)をストーリーとしている。イベントに共感するテルモンが昨年開催時に特別協賛としてシャンパンを提供した。
今回開始した取り組みでは、エコロッジ雪国の各施設でテルモンのボトルを販売。売上金の一部を水源地や森林、里山の保全活動を支援する「雪国環境保全基金」に寄付する。「国境を越えて、100年後の未来に思いをはせる新たな取り組みにご期待いただきたい」(エコロッジ雪国)。
井口智裕代表(左)と柳一成氏(右)、テルモンのエグゼクティブ・ディレクター、ジャスティン・ミード氏(中央)