震災関連倒産、累計で320件 帝国DB調べ


 帝国データバンクによると、8月の東日本大震災の影響による企業倒産(負債1千万円以上、任意整理を含む)は60件で、初の減少となった前月から一転して、2カ月ぶりの増加となった。累計では320件に達し、震災からほぼ半年で95年の阪神淡路大震災当時の2.6倍のペースで推移している。業種別では旅館・ホテルが累計で30件と、建設に次いで2番目に多い数字となっている。

 企業倒産は3月から、15件、51件、66件、79件、49件、60件と推移。

 累計は320件で、阪神淡路大震災の発生後、半年間(95年1~6月)の123件を大きく上回っている。

 旅館・ホテルは3月から、3件、5件、8件、11件、3件と推移。8月は現時点では倒産が確認されていない。累計は30件で、倒産全体に占める割合は9.4%。建設(52社、16.3%)に次いで、業種別で2番目に多い数字となっている。

 業種別では以下、機械・金属等製造(23社、7.2%)、その他サービス(21社、6.6%)、アパレル(19社、5.9%)、広告・イベント(19社、5.9%)の順。

 地域別では、8月単月、累計とも関東が最も多く、8月は26件、累計で120件。東北は8月が6社にとどまったが、累計は58社で、関東に次いで2番目に多い。

 倒産パターン別では、間接被害型が直接被害型を大きく上回り、累計では間接が294件、直接が26件。間接被害型の中では、「得意先被災等による売上減少」が118件、「消費自粛のあおり」が72件となっている。

 負債総額は、累計で6047億3100万円。8月単月で4737億4600万円と、これまでの単月の最高(6月の334億4千万円)を大きく上回った。栃木県の安愚楽牧場が負債4330億8300万円を抱えて倒産したことが影響した。

 
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