静岡県大型観光キャンペーン推進協議会は16日、「静岡県観光大商談会in東京」をハイアットリージェンシー東京(東京都新宿区)で開催した。静岡県の観光・宿泊施設、交通事業者、市町観光協会や各自治体の観光関係者が出席したほか、首都圏の主要旅行会社やマスコミら約160人が参加。2025年に節目を迎える観光スポットなどの紹介も行われた。
冒頭あいさつしたスポーツ・文化観光部理事兼観光交流局長の高松央氏は、「8月の訪日観光客数は293万3千人で7カ月連続の同月過去最高を記録するなど、急激に旅行需要が回復している。県においては、国内旅行についてはコロナ前の状況に戻っているものの、インバウンドは8割程度にとどまっており、回復が鈍い状況だ。現在、さらなる観光交流の回復・拡大を目指し、絶景や歴史・文化、温泉など、多彩な地域資源を生かしたコンテンツを創出し、誘客の促進や滞在日数の増加、旅行消費額の拡大に取り組んでいる。11月から12月にかけては『行くなら、今なの!静岡トク旅キャンペーン』も実施する。観光客の皆さまに十分満足いただけるよう、関係者一同が一丸となって取り組んでいく」と意気込みを語った。
高松局長
続いて観光振興課や県観光協会による観光説明会が行われた。
観光振興課は、誘客促進事業の「黄金KAIDOプロジェクト」を紹介。同プロジェクトは、新潟県の佐渡金山から静岡県の土肥金山までのフェリー航路・高速道路を「黄金街道(GOLD ROAD)」とし、長野、山梨両県を含めた中央日本4県の観光誘客を促進するもの。ルート上に長野県の金鶏金山や山梨県の湯之奥金山もあることから命名された。ルート上の高速道路が1万8300円で4日間乗り放題になる料金割引を来年2月まで実施する「高速ドライブプラン」のほか、同プラン利用者を対象に駿河湾フェリー(清水―土肥)と佐渡汽船(新潟―両津)の運賃割引も実施する。このほか、歴史や食、温泉などの観光資源と連携したバイクライダー向けのツーリング社寺ラリーなども紹介された。
観光協会からは、来年上期に向けた観光情報を発表。
「2025年は開運・幸運を手に入れよう!」をテーマに、来年節目を迎える観光地や、訪れたいパワースポットとして、伊豆・三津シーパラダイス(開園95周年)と貴船神社・割狐塚稲荷神社、富士スピードウェイ(開業60周年)と誓いの丘・神場山神社、日本唯一の公立楽器博物館「浜松市楽器博物館」(開館30周年)と浜松城、蒸気機関車やアプト式鉄道で有名な大井川鐵道(開業100周年)と蓬莱橋・夢の吊り橋などを紹介した。
後半は、商談会と名刺交換会が約3時間かけて開催。県関係者や観光施設などが、旅行会社やマスコミなどのブースを回る自由商談形式で行われた。
活発に行われた商談会