駐日韓国大使館韓国文化院は11日、来年迎える日韓国交正常化60周年を前に、韓国の伝統芸能「パンソリ」を身近に楽しんでもらおうと、東京都・四ツ谷の同院ハンマダンホールで公演を開いた。パン・スミ団長率いる「全州パンソリ合唱団」が初来日し、力強い歌声で観客を魅了した。
パンソリは鼓手の太鼓に合わせて唱者が身振り手振りを交えながら物語を歌い上げる韓国の伝統的な口承芸能で、ユネスコの世界無形文化遺産に認定されている。現代的な音楽とは異なり、独特のこぶしを効かせた歌唱法が特徴で、古くて難しいというイメージが持たれやすいという。そこで同合唱団は、伝統的なパンソリの要素をより親しみやすい合唱形式にアレンジし、韓国内外で広く魅力を発信している。
公演では韓国の詩人・李陸史(イ・ユクサ)の詩にメロディーをつけた同合唱団の代表曲「広野」、ある時代を代表する5人の女性の人生を描いた「美しくあれ」など、ストーリー性豊かな約10曲を披露。パン・スミ団長による伝統的なパンソリも上演され、会場は盛り上がりをみせた。
公演の様子(中央がパン・スミ団長)