香川県は13日、2016年の観光客動態調査報告を公表した。16年(1~12月)の県外観光客の入込数は、前年に比べて1・8%増の936万8千人となった。瀬戸大橋が開通した1988年の1035万人に次いで過去2番目の実績となった。
県外観光客入込数は2年連続の増加で、4年連続で900万人を超える水準を維持している。県では16年の県外観光客の増加要因として、「瀬戸内国際芸術祭」の開催年だったこと、外国人旅行者が増加したことなどを挙げている。
県外観光客入込数のうち、宿泊観光客数(実人数)は271万7千人となり、前年比0・7%減だった。一方の日帰り観光客数は665万1千人で同2・9%増となった。
県外からの観光客の入り込みを交通機関別に見ると、自動車利用が711万9千人で同1・1%増、JR利用が134万1千人で同1・7%増、船舶利用が63万人で同7・0%増、航空機利用が27万8千人で同8・4%増だった。
主要な観光地では、琴平が227万4千人で同2・5%減。前年の実績には届かなかったが、四国こんぴら歌舞伎大芝居が行われた4月が14・1%増だった。小豆島は113万9千人で同4・3%増。3年ぶりに開催された瀬戸内国際芸術祭の来場者を中心に観光客が増えた。栗林公園は70万6千人で同7・4%増。香港との航空路線の開設などで外国人旅行者の来場が増加し、18年ぶりに70万人を超えた。屋島は50万3千人で同13・3%増だった。
県外観光客による消費額は1014億8千万円と推定。内訳は宿泊観光客分が637億円、日帰り観光客分が377億8千万円だった。消費額全体を費目別に見ると、宿泊費282億1千万円、飲食費227億円、交通費213億8千万円、土産・ショッピング207億2千万円など。
また、県の調査とは別に、香川県観光協会が実施した16年度の観光客アンケート調査(香川県観光実態調査)の結果では、県外観光客が香川県を旅行先として選んだ理由のトップは「讃岐うどん」だった。
調査は16年6、8、11月、17年1月に県内の観光地10カ所で対面の聞き取りによって実施。調査対象は4094人。
香川県を旅行先に選んだ理由では、「讃岐うどん」が最も多く、以下は「歴史的な社寺仏閣」「豊かな自然」「名所」と続いた。