高円宮殿下記念賞に早池峰神楽保存会


 地域伝統芸能活用センター(中村徹会長)は5日、伝統芸能の保存や継承をはじめ、伝統芸能の観光への活用などに貢献した団体や個人を表彰する2010年度各賞の受賞者を発表した。高円宮殿下記念地域伝統芸能賞には、早池峰神楽保存会(岩手県花巻市)を選んだ。

 高円宮殿下記念地域伝統芸能賞のほか、地域伝統芸能大賞では、保存継承賞に魚津たてもん保存会(富山県魚津市)、活用賞に新居浜市太鼓祭り推進委員会(愛媛県新居浜市)、支援賞に龍踊りの龍体の製作者・田中常治氏(長崎県長崎市)、地域振興賞に新潟市民謡連盟(新潟県新潟市)。また、地域伝統芸能奨励賞には、民謡の歌唱や保存育成に努める福田廣平氏(岩手県盛岡市)を選出した。

 高円宮殿下記念地域伝統芸能賞を受賞した早池峰神楽保存会は、国指定の重要無形民俗文化財、早池峰神楽の保存、継承、振興に尽力してきた。早池峰神楽は、「大償」「岳」の2つの神楽座の総称。その起源は南北朝時代にまでさかのぼり500年以上の伝統があると言われている。後継者不足の危機などを乗り越え、09年9月にはユネスコの無形文化遺産の代表リストにも登録された。

 地域伝統芸能大賞の魚津たてもん保存会は、毎年8月の第1金・土曜の2日間、諏訪神社で勇壮、華麗に行われるたてもん祭りを地域と一体で保存、継承している。豊漁と航海安全を祈願して供え物を神前に奉納するのが起源で、長さ16㍍の柱を中心に船の帆のように80〜90個の提灯を飾り付けた「たてもん」を威勢よく引きまわす。「じゃんとこい魚津祭り」の一環として県内外から多くの観光客を集めている。

 新居浜市太鼓祭り推進委員会は、市議会、連合自治会、商工会議所、観光協会などで構成し、太鼓台の運行や観光客を歓迎するイベント開催を担い、行事の観光資源としての活用に努めている。太鼓祭りの開催は毎年10月で51台の太鼓台が参加する。瀬戸内海沿岸にある数多い太鼓台の中でも勇壮華麗な男祭りとして全国に知られている。

 表彰式は9月25、26の両日、新潟市で開催する地域伝統芸能全国フェスティバルの中で行われる。受賞者らによる公演も予定されている。

 
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