三重県鳥羽市は9月25日、3世代そろって海女として働く女性3人を観光キャンペーンガールに任命した。9月27日にはその母と娘、木田久主一市長らが東京・池之端の観光経済新聞社を訪れ、海女の仕事ぶりや市の観光魅力をアピールした。
任命されたのは市内で民宿を営む一方、海女の仕事を続ける海女歴約60年の中川寿美子さん(73)、寿美子さんの長男に嫁ぎ、同約15年の早苗さん(40)、早苗さんの長女で、高校3年で海女デビューした皇学館大3年の静香さん(21)。本社には早苗さんと静香さんが来社した。
全国の海女は約2千人。市には国内で最も多い約570人がいるが、「3世代でそろって現役なのはこの3人だけ」と木田市長。早苗さんは「鳥羽の良いところをPRしたい」、静香さんは「海女の仕事は大変だけど、楽しい。豊かな海の幸を味わって」と笑顔でアピール。
市は中川さんをモデルにしたポスターを制作、市内の宿泊施設などさまざまな場所で張り出す。この日は静香さんが画家・フェルメールの代表作品「真珠の耳飾りの少女」に扮(ふん)した「真珠の耳飾りの海女」を披露した。
市は10月1日から11月末まで、「天恵の海を食す 鳥羽の秋旅」をテーマに秋期キャンペーンを展開する。旅館・ホテル考案の自慢の逸品を紹介する「一宿逸品」など、鳥羽の食と文化の魅力を体感できる6つのイベントを実施する。
写真左から早苗さん、木田市長、静香さん