「温泉ホテル中原別荘」(鹿児島市、中原国男社長=写真)は8月27日、リニューアルオープンした。同ホテルは改正耐震改修促進法の対象施設で、今回、施設の耐震化と、消防法などの防火基準に適合した施設に交付される「表示マーク」を取得するために改修。同時に全館を改装した。またリニューアルに合わせてホテル名も「温泉ホテル中原別荘(全館禁煙・耐震改修済)」に変更。保健所に届け、営業許可証の変更も行った。
国の耐震支援室の支援を受けての耐震改修では旅館タイプで全国で第1号となった。
国道225号側に鉄骨ブレースを設置。館内は従業員の導線を損なわないよう、限られたスペースに耐震壁を設置した。工事は5月30日から8月26日までの約3カ月間要した。
同ホテルの中原明男専務は「当ホテルには年間多くの修学旅行生が宿泊している。首都圏の学校の中には、東北での震災や改正耐震改修促進法を受けて、『生徒の宿泊先は耐震改修済み、または現行の耐震基準を満たしていること』を条件に挙げる学校も多くなっていると聞く。生徒の安全、保護者の安心を基に、全国に先駆けて率先して耐震改修工事に取り組んだ」と話している。