鹿児島県はこのほど、2007年(1〜12月)の観光統計を発表した。宿泊客と日帰り客を合わせた県内、県外を含む観光客数は、前年比3.9%増の4966万5千人で2年連続の増加となった。このうち外国人宿泊観光客数は15.0%増の13万人で過去最高を記録、チャーター便が多く運航された香港の客数は前年の約2倍となった。
観光客数の内訳は、県外客が3.9%増の2658万2千人、県内客が3.8%増の2308万3千人。宿泊・日帰り別では、宿泊客数が3.4%増の994万6千人、日帰り客数が4.0%増の3971万9千人だった。
県外宿泊客数は3.9%増の789万1千人で2年連続で前年を上回った。県観光交流局観光課では「ゴールデンウイーク後半の天候不良や7月の3連休に大型台風が襲来した影響などがあったが、大手旅行代理店やキャリアの主催する送客キャンペーンが次々に実施されたほか、年間を通じて外国人観光客が増加したことなどが要因」と分析している。
外国人観光客数は国籍別でみると、韓国が19.7%増の5万8368人(外国人全体に占める構成比45.1%)、香港が106.3%増の1万8185人(同14.0%)、中国が33.7%増の5573人(同4.3%)などの伸び。台湾は構成比19.8%を占めるが、13.5%減の2万5703人。構成比4.5%の米国も1.1%減の5836人と前年を下回った。このほかではシンガポール、フランス、ドイツ、英国、オーストラリアが前年を上回った。
外国人の増加要因には、政府のビジット・ジャパン・キャンペーンの活用、官民一体の誘客活動などの効果を挙げている。韓国に対しては冬季のゴルフ旅行キャンペーン、香港にはチャーター便の運航増加に加えて旅行会社への支援策の実施が奏功したとみられている。
一方、観光客数全体の地区別では、鹿児島・桜島地区が1.4%増の1697万2千人、霧島地区が4.1%増の727万2千人、指宿・佐多地区が5.2%増の967万2千人、種子・屋久地区が9.3%増の349万2千人、奄美地区が8.2%増の462万2千人だった。
また、観光消費額は、宿泊客、日帰り客合計で5.7%増の4627億円、3年ぶりに増加に転じた。