5類後初のGW、コロナ前の活況を取り戻す


新幹線の開業効果もあり、多くの観光客でにぎわう福井県敦賀市の観光名所、赤レンガ倉庫(4月28日)

北陸は応援割の期間外で「マイナス」も

 観光経済新聞社はこのほど、全国の主な温泉地、観光地にゴールデンウイーク(GW、4月27日~5月6日)の入り込み状況を聞いた。新型コロナが「5類」となって初めてのGWは多くがコロナ禍前の活況を取り戻した様子。今年3月に月間最多を記録した外国人観光客の姿も各地で目立った。一方で、「応援割」の期間外となった北陸の温泉地では需要の先取りでGW期間中の入り込みを「マイナス」と指摘する声もあった。

 北海道の登別温泉は、今年のGWの入り込み状況について「データはまだないものの、かなりのお客さまにお越しいただいた」(登別国際観光コンベンション協会)。名物の「地獄谷」近くの駐車場が連日満車。前年も多くの客が訪れていたが、さらに上回る状況という。

 温泉街を運行する低速電動バス「オニスロ」をGW期間中、無料で運転。10日間で延べ約3300人が利用し、好評を博した。

 山形県の蔵王温泉観光協会は、同温泉の今年の入り込みについて「(コロナ禍の規制)解除後の初のGWであり、前年に比べて若干ではあるが良かったようだ」と指摘。特に前半の4月27~29日が好調。5月3、4日も「盛り上がりを見せた」という。

 「カレンダー通りというべきか、GWは前半と後半が好調で、30日から2日の期間は弱かった」というのは群馬県の草津温泉旅館協同組合。

 人手不足は依然として深刻で、部屋は空いているが予約は入れなかったり、素泊まりや朝食のみで対応する施設もあった。組合には110軒ほどの施設が加盟しているが、GWに限らず、3割ほどの施設が素泊まりや朝食のみの形態という。

 外国人旅行者の姿も目立ち、「コロナ禍前よりも明らかに増えている」。

 人気の場所は昨年10月にできた「温泉門」。温泉を流す3本の湯樋が設けられ、湯だまりでは足湯が楽しめる。「場所を訪ねるお客さまも多い」という。

 最大10連休となるため、入り込み増も期待されたが、「平日(4月31日~5月2日)は空室があったようだ」というのは栃木県の那須塩原市観光局。一番混んだのは4日で、その他は例年並みに推移した。

 外国人観光客は昨年よりは増えたが、「ぼちぼち」という感触。日光などに比べれば入り込みは少ない。

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