自民、公明両党は10日、2021年度与党税制改正大綱を決定した。今後、区域の選定を経て整備が進められるIR(統合型リゾート)事業に関しては、国際競争力を確保する観点から、訪日外国人(非居住者)がカジノでもうけた分の所得税については非課税とした。
日本人(居住者)のカジノによる所得は、国内の公営ギャンブルと同様に所得税を課税する。支払い調書の提出は求めず、税務当局が情報照会手続きを活用することなどを通じて、自主的な適正申告を確保する。
IR事業のうち、カジノ事業に関する消費税では、カジノの売り上げが不課税になることを前提として、カジノ事業の仕入れについて仕入税額控除を制限する。ただ、カジノ事業の収入がIR事業全体の収入に対して少ない場合(5%以下)は控除を可能とする。