IRのメルコリゾーツは7月27日、2021年第2四半期未監査決算を発表した。
前年同期の3億7,080万米ドルの営業損失に対し、2021年第2四半期の営業損失は1億2,810万米ドルとなりました。
前年同期の1億5,630万米ドルのマイナスの調整後プロパティEBITDAに対し、2021年第2四半期の調整後プロパティEBITDAは7,910万米ドルとなりました。
2021年第2四半期の純損失は1億8,570万米ドル(ADS1株当たり0.39米ドル)、前年同期は3億6,810万米ドル(ADS1株当たり0.77米ドル)の純損失でした。2021年の第2四半期における非支配株主に帰属する純損失は、3,480万米ドルで、前年同期における非支配株式に帰属する純損失は5,870万米ドルであり、すべてスタジオ・シティ、シティ・オブ・ドリームス マニラ、及びキプロスにおける営業に関連するものです。
メルコリゾーツ会長兼最高経営責任者(CEO)であるローレンス・ホーは、次のように述べています。
「2021年第2四半期当社における統合型リゾートでの業績水準が、新型コロナウイルス感染症のパンデミック及びそれに関連する移動規制により私どもが直面している困難にも関わらず、漸進的に回復していることをとても嬉しく思います。マス市場とプレミアム・マス市場が本四半期における回復の主な要因となってきただけでなく、当社はマーケットにおけるこれらの部門への資源を投入し続けていくことから、今後もこの部門が回復への主な原動力となると期待されています。特に、マカオが、グレイター・ベイ・エリア加盟市との間のより柔軟な移動のためのシナリオを模索していることから、当社は今後の当社のマカオ市場での見通しについて引き続き楽観的です。」
「マカオ特別行政区が実施している、境界の再開放に向けた慎重な施策と、経済を後押しし現地の雇用をサポートするためのスキームを当社は称賛します。この点について、当社は、マカオの持続可能な発展と経済の再生に貢献すべく、現地の中小企業パートナーと手を取り合う一方で、当社の社員やお客様の安全確保のため、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止対策を最優先事項とすることを継続いたします。政府の尽力により、我々は幸運にもワクチンを直ちに摂取できる状況となっています。社員、ゲスト、そしてコミュニティのための安全な環境を確保するという当社の重要な目標として、社員に免疫を獲得させることにより、当社はコミュニティ一体のワクチン接種に向けた政府の取り組みをサポートしています。当社は、”Get the Jab”という、当社の社員が完全にワクチン接種を終えられるよう推進するための特別なプログラムに対して、1,600万マカオ・パタカ近い資金を充てています。現在までに、当社のマカオ及び香港の社員のうちほぼ65%がワクチン接種を終えています。」
「当社は、マカオや諸外国における投資計画にコミットし続けていきます。マカオでのスタジオ・シティの拡張工事は順調に進んでいます。5月には、マカオ政府が、スタジオ・シティ フェーズ2の開発工事期間の2022年12月27日までの延長を認めました。スタジオ・シティ・フェーズ2では、約900室の新たな高級客室とスイートルーム、世界で最大の室内/室外ウォーターパークの一つとなるシネプレックス、高級ダイニングレストラン、そして最新のMICEスペースが提供されます。2021年5月22日に、スタジオ・シティ・ウォーターパークが正式に開業し、地域の中で最もエキサイティングな水のアドベンチャーの1つへとゲストをお迎えしております。シティ・オブ・ドリームス マカオにおいては、施設のアップグレード作業が進行中であり、カウントダウンが全面的な改装のため2021年3月末で休業した一方、モーフィアスではスイートルーム及びゲストルームの数を増設しています。新たに改装されたヌワ・タワーは、2021年3月末に営業を再開いたしました。
2021年6月及び7月には、メルコ・リゾーツ・ファイナンスとスタジオ・シティ・ファイナンスは、Chongwa (Macao) Financial Asset Exchange Co., Limited(以下「MOX」)への、総額22億5,000万米ドルの優先債券の上場に成功しました。メルコは、経済を多様化させるマカオSARの計画のサポートにコミットし、これらの債券の上場が、マカオの債券市場及び金融プラットフォームの発展に貢献することを望んでいます。これらの債券はかつてシンガポールの取引所に上場されていましたが、現在はシンガポールとマカオの取引所の双方に複数上場しています。
ヨーロッパにおいては、シティ・オブ・ドリームス メディテレーニアンの開発が、2022年夏の開業を目指して継続しています。本プロジェクトは、完成すれば約500室のラグジュアリーな客室、約10,000平方メートルのMICEスペース、屋外の円形演技場、ファミリー向けのアドベンチャーパーク、及び多種の高級料理店や高級小売店を備えたヨーロッパ最大の統合型リゾートとなります。」
「日本については、世界に類を見ない統合型リゾートをこの国に生み出すことに対して当社はコミットし続け、またパートナーたちとともに積極的に力を注いでいるこの市場での機会を追及し続けています。新型コロナウイルス感染症は、日本において、手続きのタイミングや移動の観点から引き続き困難をもたらし続けていますが、日本の統合型リゾート産業の発展は前進し続けています。当社は、日本が世界的にみて最も潜在性のある新たなゲーミング市場であり、当社の資産のクオリティとプレミアム部門への集中が日本の観光業の発展に非常に合致したものであると確信しています。当社は、忍耐強くあり続け、日本を含めた全ての開発事業において、当社の規律の取れたアプローチを維持し続けます。」
「我が社のサステナビリティ戦略は、運営上の一つの重要な柱です。当社は2020年サステナビリティレポート‐Above & Beyondを5月に公表しました。当社は、カーボンニュートラル、地域のコミュニティへのインスピレーション、サプライチェーンのサステナビリティの向上、そして高い倫理基準の強化に向けた当社の前進を誇りをもって強調いたします。」
シティ・オブ・ドリームス第2四半期業績
シティ・オブ・ドリームスの営業総収入は、前年同期の1億540万米ドルに対し、2021年第2四半期(2021年6月30日末日)では3億4,760万米ドルでした。シティ・オブ・ドリームスの調整後EBITDAは、前年同期7,030万米ドルのマイナスに対し、2021年第2四半期では7,950万米ドルでした。調整後EBITDAの増加は、主に、マス・マーケット・テーブル・ゲーム部門及びノンゲーミング運営の業績の良化の結果です。
ローリング・チップ・ボリュームは前年同期の20億3,000万米ドルに対し2021年第2四半期は45億5,000万米ドルでした。ローリングチップの還元率については、2020年同期の6.13%に対し、2021年第2四半期では2.74%となりました。ローリングチップ還元率の想定範囲は2.85〜3.15%です。
2021年第2四半期のマス・ゲーミング・テーブルの売上は8億680万米ドルであり、前年同期の4,140米万ドルから売上増となりました。マス・ゲーミング・テーブルの売上比率は、前年同期の31.5%に対し、2021年第2四半期では全体の32.4%となりました。
ゲーミング・マシンによる売上は、2020年同期の8,250万米ドルに対し、2021年第2四半期では4億9,490万米ドルとなりました。ゲーミング・マシンの還元率は、2020年同期の1.8%に対し、2021年第2四半期では3.0%となりました。
シティ・オブ・ドリームス マカオのノンゲーミングの総売上は、前年同期の1,280万米ドルに対し、2021年第2四半期では5,220万米ドルとなりました。
アルティラ・マカオ第2四半期業績
アルティラ・マカオの営業総収入は、前年同期の1,700万米ドルに対し、第2四半期(2021年6月30日末日)では1,830万米ドルとなりました。アルティラ・マカオの調整後EBITDAは、前年同期の1,940万米ドルのマイナスに対し、2021年第2四半期の調整後EBITDAは1,730万米ドルのマイナスとなりました。
ローリング・チップ・ボリュームは、前年同期の3億6,740万米ドルに対し、2021年第2四半期総売上では8億5,730万米ドルでした。ローリングチップの還元率は、前年同期の6.19%に対し、2021年第2四半期では1.62%となりました。ローリングチップ還元率の想定範囲は2.85〜3.15%です。
2021年第2四半期のマス・ゲーミング・テーブルの売上は、前年同期の1,450万米ドルに対し、4,370万米ドルと減少でした。マス・ゲーミング・テーブルの売上比率は、前年同期の11.3%に対し、2021年第2四半期では全体の26.9%となりました。
ゲーミング・マシンによる売上は、前年同期の4,340万米ドルに対し、2021年第2四半期では5,020万米ドルとなりました。ゲーミング・マシンの還元率は、前年同期の3.5%に対し、2021年第2四半期では4.1%となりました。
アルティラ・マカオのノンゲーミングの総売上高は、前年同期の140万米ドルに対し、2021年の第2四半期では、300万米ドルでした。
モカ・クラブ第2四半期業績
モカ・クラブの営業総収入は、前年同期の2,320万米ドルに対し、2021年第2四半期では2,410万米ドルとなりました。モカ・クラブの調整後EBITDAは、前年同期の440万米ドルに対し、2021年第2四半期は、560万米ドルとなりました。
ゲーミング・マシンによる売上は、前年同期の4億9,620万米ドルに対し、2021年第2四半期では5億5,180万米ドルとなりました。ゲーミング・マシンの還元率は、前年同期の4.7%に対し、2021年第2四半期では4.4%でした。
スタジオ・シティ第2四半期業績
スタジオ・シティの営業総収入は、前年同期の1,090万米ドルに対し、第2四半期(2021年6月30日末日)では1億450万米ドルとなりました。スタジオ・シティの調整後EBITDAは、前年同期の4,230万米ドルのマイナスに対し、2021年第2四半期では120万米ドルのマイナスとなりました。調整後EBITDAの前年同期からの変化は、主に、全てのゲーミング部門及びノンゲーミング運営の業績が改善したことによるものです。
スタジオ・シティのローリング・チップ・ボリュームは、2020年第2四半期の2億3,210万米ドルに対し、2021年第2四半期では3億8,610万米ドルとなりました。ローリングチップの還元率は、前年同期の0.17%に対し、2021年第2四半期では4.01%となりました。ローリングチップ還元率の想定範囲は2.85〜3.15%です。
マス・ゲーミング・テーブルの売上は、前年同期の2,010万米ドルから増加し、2021年第2四半期では3億1,970万米ドルとなりました。マス・ゲーミング・テーブルの売上比率は、前年同期の22.2%に対し、2021年第2四半期では全体の25.8%となりました。
ゲーミング・マシンによる売上は、前年同期の6,760万米ドルに対し、2021年第2四半期では2億9,940万米ドルとなりました。ゲーミング・マシンの還元率は、前年同期と同様に、2021年第2四半期でも2.7%となりました。
スタジオ・シティのノンゲーミングの総売上高は、前年同期の760万米ドルに対し、2021年第2四半期では2,200万米ドルとなりました。
シティ・オブ・ドリームス マニラ第2四半期業績
シティ・オブ・ドリームス マニラの営業総収入は、前年同期の720万米ドルに対し、第2四半期(2021年6月30日末日)では、5,270万米ドルとなりました。シティ・オブ・ドリームス マニラの2021年第2四半期調整後EBITDAは、前年同期の2,260万米ドルのマイナスに対し、1,330万米ドルとなりました。前年同期からの調整後EBITDAの増加は、主に、2021年第2四半期において、政府によるカジノ閉鎖の期間がより短かった結果、業務量が増加したことによるものです。
シティ・オブ・ドリームス マニラのローリング・チップ・ボリュームは、前年同期の1億4,720万米ドルに対し、2021年第2四半期では2億7,170万米ドルとなりました。ローリングチップの還元率は、前年同期の3.38%に対し、2021年第2四半期では5.37%となりました。ローリングチップ還元率の想定範囲は2.85〜3.15%です。
マス・ゲーミング・テーブルの2021年第2四半期の売上は6,930万米ドルであり、前年同期の750万米ドルから増額となりました。マス・ゲーミング・テーブルの売上比率は、前年同期の24.3%に対し、2021年第2四半期では全体の30.2%となりました。
ゲーミング・マシンによる売上は、前年同期の3,040万米ドルに対し、2021年第2四半期では4億100万米ドルとなりました。ゲーミング・マシンの還元率は、前年同期の6.6%に対し、2021年第2四半期では5.5%となりました。
シティ・オブ・ドリームス マニラのノンゲーミングの総売上高は、前年同期の140万米ドルに対し、2021年第2四半期では690万米ドルとなりました。
キプロス事業の第2四半期業績
当社は、キプロス共和国において、同国最初のカジノである臨時カジノと4つのサテライトカジノの営業を認可されています。臨時カジノと3つのサテライトカジノは、5月中旬、政府による制限とガイドラインに従い限定された範囲のもとで営業を再開いたしました。シティ・オブ・ドリームス メディテレーニアンの完工と開業により、臨時カジノは営業を終了する一方で、4つのカジノの経営を継続します。
2021年6月30日終期の四半期において、キプロスにおけるカジノの営業総収入は、前年同期の350万米ドルと比較し、1,000万米ドルでした。キプロスにおけるカジノの2021年第2四半期調整後EBITDAは、前年同期の600万米ドルのマイナスに対し、80万米ドルとなりました。
2021年第2四半期では、ローリング・チップ・ボリュームは、150万米ドルとなり、ローリングチップの還元率は、4.40%のマイナスとなりました。ローリングチップ還元率の想定範囲は2.85〜3.15%です。ローリングチップによるゲーミング総収入は前年同期はありませんでした。
マス・ゲーミング・テーブルの売上は、前年同期の410万米ドルと比較し、2021年第2四半期では1,440万米ドルでした。マス・ゲーミング・テーブルの売上比率は、前年同期の11.1%に対し、2021年第2四半期では15.6%となりました。
ゲーミング・マシンによる売上は、前年同期の5,720万米ドルに対し、2021年第2四半期では1億6,100万米ドルでした。ゲーミング・マシンの還元率は、前年同期の5.2%に対し、2021年第2四半期では4.0%となりました。
その他の業績要因
2021年第2四半期の純営業外費用合計は9,210万米ドルであり、主として元加された金額を控除した金額である支払利息8,710万米ドルを含みます。
2021年第2四半期の減価償却費である1億4,690万米ドルのうち、1,430万米ドルはゲーミング施設の営業権の償却費、570万米ドルは土地使用権の償却費に関わるものでした。
上記の2021年6月30日末日四半期のスタジオ・シティのマイナスの調整後EBITDAは、スタジオ・シティ・インターナショナル・ホールディングス・リミテッド(以下「SCIHL」)の2021年7月27日付決算発表(以下「スタジオ・シティ四半期決算発表」)に記載されているスタジオ・シティの調整後EBITDAと比較して、830万米ドル低くなりました。スタジオ・シティ四半期決算発表に記載されているスタジオ・シティの調整後EBITDAには、本書に記載されているスタジオ・シティの調整後EBITDAには反映されていない、メルコグループ内手数料が反映されています。当該メルコグループ内手数料には、SCIHL及び同社の一部子会社及びメルコの一部子会社との間で請求される手数料及びシェアサービス費用が含まれます。同様に、本書に記載されているスタジオ・シティの調整後EBITDAには、スタジオ・シティ・カジノにおけるテーブルゲーム事業に関する会社間費用も反映されておりません。