日本政府観光局(JNTO)は、外国人向けの公式グローバルウェブサイトで発信している日本各地の観光資源に関する記事を日本語化し、特集サイト上で公開を始めた。JNTOの情報発信事業などを国内の関係者に知ってもらうのが目的だが、コロナ禍で観光産業が厳しい状況にある中、日本人の国内旅行の活性化にも活用してもらえればとの期待も込めている。訪日旅行の促進を目的とするJNTOが、国内旅行振興を応援するのは異例だ。
日本語化の第1弾として、各地の体験型観光コンテンツ33件の記事を翻訳し、11月30日にサイト(https://www.japan.travel/experiences-in-japan/jp/)で発信を開始した。外国人のニーズに応じて選ばれたコンテンツだが、JNTOは「国内旅行の新たな魅力の発見につながる」ことを期待している。
第1弾で発信中の主なコンテンツは、出羽三山の山伏修行体験(山形県)▽エビスサーキットでの本格的なドリフト運転体験(福島県)▽赤目四十八滝でエコツーリズムと歴史体験と忍者体験(三重県)▽伝統的な舟屋の宿「蔵」への宿泊(京都府)▽映画「ラストサムライ」にも登場する九十九島の海の体験(長崎県)―など。
発信対象の体験型観光コンテンツは、JNTOが2018年度から自治体やDMOを通じて収集しているアクティビティや観光施設など。これらのコンテンツは、英語や中国語のウェブサイト、冊子ではすでに海外に向けて発信中。JNTOでは、これまでに収集した各地の良質な観光資源を国内向けにも周知したい考えで、掲載するコンテンツを順次増やしていく。
地域の観光資源を日本語で発信しているJNTOのページ