JR北海道の春のダイヤ改正により、4月24日にアイヌ文化の復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」が開業する白老町への特急列車の大幅な拡充が図られた。
JR白老駅には、新たに札幌―函館を結ぶ特急「北斗」上下24本のうち19本が停車することになり、従前からの札幌―室蘭間を走る特急「すずらん」の上下12本と合わせて、特急列車の停車が上下31本へと拡充された。
ただ、新型コロナウイルスのまん延で運行列車の減便が行われており、4月23日までは「すずらん」が上下6本、「北斗」が同15本の停車となる。
また、昨年から工事を行っていた駅舎や駅前広場の改修、駅からウポポイ側の道路に渡る連絡橋も完成し、利用が始まった。
地元では、特急列車の停車が増え、集客に弾みがつくとオープンへの期待が高まっている。
ウポポイは、国が2017年から白老町ポロト湖畔の10.6ヘクタールの敷地に、アイヌ文化への理解を深めるナショナルセンターとして国立アイヌ民族博物館をはじめ、体験交流ホールや体験学習館、工房などの施設を総工費200億円かけて整備。既に各施設が完成し、開業に向けての準備が進められている。
白老町には、JR特急列車で札幌駅から約65分、新千歳空港駅から約40分で行くことができる。