JR東日本の連結決算は、売上高が前年比1.8%減の2兆9466億3900万円、営業利益が同21.5%減の3808億4100万円、経常利益が同23.4%減の3395億2500万円、当期純利益が同32.8%減の1984億2800万円の減収減益となった。新型コロナウイルスや台風19号の影響で営業収益は8期ぶりの減収となった。
運輸事業では、静岡や新潟・庄内エリアでデスティネーションキャンペーンや、大型台風被害からの需要回復を目的とした「旅をチカラに! キャンペーン」などキャンペーンを開催。台風19号で被害を受けた北陸新幹線は、柔軟な車両運用などで20年3月には定期列車が被災前と同じ運行本数に回復した。流通・サービス事業では、昨年11月に開業した「渋谷スクランブルスクエア第Ⅰ期(東棟)」(東京・渋谷)内で商業施設の新業態「エキュートエディション渋谷」の開業などを行った。不動産・ホテル事業では、新規ホテルとして東京・秋葉原、新木場、五反田で「JR東日本ホテルメッツ」の開業や、旧社宅や旧寮を利活用した住宅事業の展開を行った。
このほか、「JRE POINT」の会員拡大を目指した宣伝展開、利用促進を行い、交通系電子マネーの月間利用件数は昨年12月に2億5261万件と過去最高となった。
21年3月期の連結業績予想は、新型コロナウイルスの影響で不透明であることから未定としている。