JR西日本は10月17日、在来線車内のさらなる安全性の向上を目的に、鉄道車内での使用に適した「防刃傘」を全国の鉄道会社で初めて開発したと発表した。刃物を振り回す人物に対して、傘を開いて対峙(たいじ)し、その間に乗客が別の車両に避難できる時間を捻出するのが狙い。車両内の乗務員室などに計2本配備。11月ごろから順次、本年度末までに近畿圏内を走行する約600編成を対象に、計約1200本を搭載する。
同社は車内防護装備品として、防護盾や耐刃ベスト、耐刃手袋、フラッシュライトを車両に配備している。防刃傘は、刃物で切れにくい特殊な布を採用。一般的な傘に比べフレームの本数を増やしたほか、柄を極太化することで高い強度を実現している。開いた状態の直径は約110㌢で、相手と一定の距離を保てる。【記事提供:交通新聞】
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