JTBは、人財ソリューション事業に本格的に参入するとして1月28日に東京都内で記者会見を行った。ワールドホールディングスと共同で昨年4月に設立した、ホテル業界に特化した人材サービス会社、JWソリューション(JWS)に両社が増資し、JWSの人材サービス範囲をツーリズム産業へと広げる。
JTBは、旅行の位置付けを「目的」から顧客の課題を解決する「手段」にかえ、ソリューションビジネスを推進する「第三の創業」を目指している。人財ソリューション事業はその一つ。JTBの「旅行業で培ってきたホスピタリティを可視化し育成する独自メソッド」や「地域のツーリズム事業者とのネットワーク」と、ワールドホールディングスの「人材ビジネスのノウハウ」などを融合し、ツーリズム事業者への人財ソリューション事業の全国展開を進める。
ツーリズム事業者には「高度な接客・ホスピタリティ人財を中心とした人財派遣、紹介、請負サービス」「人財の採用、育成、着任、定着を支援する付加価値サービス」、人財会社には「人財会社が保有する人財のツーリズム事業者への紹介支援」「独自のホスピタリティメソッドに則った人財育成・定着支援のための研修プログラム提供」を行う。
記者会見で、髙橋広行社長は「多くのツーリズム事業者が現在抱えている最大の課題の一つが人財だ。課題を解決することによって地域に新たな人流を創造し、地域全体の価値向上へ貢献したい」と目的を語った。ワールドホールディングスの伊井田栄吉会長兼社長は「高いサービスが提供できる人財をツーリズム産業にたくさん供給していきたい」と話した。
2020年は東京、大阪に営業拠点を設置。21年に沖縄、福岡、22年に北海道、東北と広げていく計画だ。