JTBは20日、企業版ふるさと納税ポータルサイト「ふるさとコネクト」を2020年4月に開設すると発表した。
「ふるさとコネクト」サイトURL:https://furu-con.jp
企業版ふるさと納税(地方創生応援税制)は、国が認定した自治体の地方創生プロジェクトに対し企業が寄附を行った場合に、税制上の優遇措置が受けられる仕組みです。活用実績は増えているものの、2018年度に本制度を活用した地方公共団体は全体の23.7%程度(注1)であり、また個人版の寄附額5,127億円に対し企業版は34.75億円に留まっています。地方への資金の流れを飛躍的に高める観点から2020年度税制改正要望により、税額控除の割合を現在の3割から6割に拡大することが閣議決定されました。これにより、損金算入による軽減効果(寄附額の約3割)と合わせて、寄附額の約9割が法人住民税や法人事業税などから控除され、寄附を行う企業の負担は最大1割まで軽減され、制度を活用する企業が増加し、地方創生事業への民間資金の流入が促進されると想定されます。
なお、2017年度の日本の法人企業における寄附金全般の支出額は7,610億円(注2)ですが、SDGsへの関心が世界的に高まるなど、SDGsに貢献する企業を消費者や金融市場、地域社会が評価する時代を迎えており、税額控除の拡大やオンライン寄附の導入などにより、企業版ふるさと納税による寄附市場は大きく拡大すると見込まれております。
「ふるさとコネクト」では、自治体の地方創生プロジェクトをわかりやすく紹介するとともに、企業が行う社会貢献や事業展開などのニーズをクローズドで自治体に発信し、双方のニーズを集約しマッチングさせる仕組みを構築します。また、寄附金額の82%が100万円以内である(注3)ことから、クレジットカード決済機能をサイトに備え、寄附金の払い込みを簡便化します。オンラインで利便性を高める一方で、オフラインのコンサルティング機能も併せ持ち、3.5万社を超えるJTBの顧客企業やSDGsを推進している企業のニーズに応えます。
JTBは日本全国各地域に正対し、様々な人流、物流、商流を生み出し、交流を創造することによって社会課題解決と地方創生に貢献する地域交流事業に取り組んでいます。2016年度に個人版ふるさと納税ポータルサイト「ふるぽ」を開設、269の自治体(2019年12月現在)のふるさと納税業務を請け負い、コト消費型の返礼品の開発などに取り組むとともに、オンラインでの寄附のノウハウを構築してきました。また、顧客企業の様々な課題解決と価値向上につながるソリューションを提供する営業活動を全国で行っています。企業版ふるさと納税においては「ふるさとコネクト」を介し、SDGsを原動力として地方創生に取り組む自治体と、事業や社会貢献活動としてSDGsを推進する企業とのマッチングの機会を創出し、持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現に貢献してまいります。
注1:令和2年度地方税制改正(税負担軽減措置等)要望事項(内閣府)より
注2:平成29年度分『会社標本調査結果(税務統計から見た法人企業の実態)』(国税庁)より
注3:平成30年度企業版ふるさと納税寄附実績(内閣府資料より)
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JTBふるさと開発事業部 TEL::06-6120-9121 (9:30~17:30 ※土日祝日・12/30~1/3休業)
担当:永井・潘(はん)・魏・秋山・西田