KNT―CTホールディングス(HD)は14日、海外旅行をPRするイベント「第16回海外旅行交流コンベンション」を東京都台東区の産業貿易センターで開催した。海外旅行の商品説明会、団体系営業拠点とパートナー企業との商談会、情報交換会(ワークショップ)を行った。団体や海外旅行の企画造成担当者や提携販売店、運輸、宿泊の関係者など約380人が参加した。
冒頭、KNT―CTHDの丸山隆司社長が「ここ10年間で個人旅行は大きく落ち込んだ。個人旅行を立て直さない限り全体のトップラインは上がらない。そのためには、ウェブの活用、他社との差別化が必須となる」と強調し、個人旅行を底上げするためには、従来のパンフレットを主体とした販売に加え、ウェブでの商品販売を強化する旨を語った。今後の商品造成については「商品の企画造成が命だ。OTAがまねできないテーマ性ある商品を造り、価値ある商品を提供する」と激変する業界で勝ち残るための手段を述べた。
商品説明会では、売り上げが好調なアジア、オセアニア、ハワイ、アメリカなどホリデイの最新商品を販売営業担当がパートナー企業などに説明した。
KNT―CTHD海外旅行部の鈴木卓部長は「会社が掲げる『Webファースト』の考え方を持ち、商品の造成から販売までの期間を短くするためにウェブ販売を強化している。現地視察も密にしてオリジナル感ある商品を提案する」と述べ、体験や食などを組み込んだ独自性の高い商品を展開する方針を示した。
このほか、マスメディアとの質疑応答で丸山社長は、「近畿日本ツーリストとクラブツーリズムの会員910万人のリピーター化を進めるとともに、会員を2022年までに1230万人に増やす」と目標を示した。このほか、店頭スタッフや団体営業スタッフが新規獲得、担当する会員がウェブサイトで旅行商品を購入する際は、担当者の成績になる評価システムの導入、近鉄グループ間での人事交流を実施し組織強化を図ることを検討していると語った。