国際観光振興機構(JNTO)はこのほど、06年の訪日外客数の確定値を発表した。前年比9.0%増の733万4千人が訪日、過去最高を記録した。「ビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)効果、円安基調、ビザ発給緩和措置などによって、中国や韓国からの訪日客が増加した」(JNTO)のが大きいという。
国・地域別に見ると、韓国、台湾、中国、タイ、シンガポール、カナダ、フランスからの訪日客がいずれも過去最高を記録。特に、韓国人訪日客数は年間で初の200万人台、中国人も年間で初の80万人台に達するなど、近隣市場からの訪日客が急増し、全体を押し上げた。
韓国人については、VJCを通じた訪日旅行の宣伝効果に加え、90日以内滞在のビザ免除措置や韓国ウォンに対する円安基調、航空路線・便数の拡充、チャーター便を利用したツアーの多数催行などが挙げられる。
中国人はVJC、ビザ発給対象地域の中国全土への拡大、航空路線・便数の拡充、訪日クルーズツアーの催行などが増加要因と見られる。
出国日本人数は同0.8%増の1753万5千人で、史上2位を記録した。円安基調にもかかわらず、中国、台湾への旅行が伸びた。