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今年1月の訪日外客数は、前年同月比41.2%増の94万3900人となった。日本政府観光局(JNTO)が2月19日に発表した推計値。1月の実績として過去最高。旧暦により時期が変動する中華圏の旧正月休暇が今年は1月下旬に始まったことなどが増加の要因。市場別では、3カ月連続で前年同月の水準を下回っていた韓国がプラスに転じたほか、スキー旅行などが好調だった豪州の客数が1カ月当たりで過去最高を記録した。
東アジアや中華系人口の多い東南アジアの国々が関係する旧正月休暇は、昨年は2月中旬だったが、今年は1月下旬〜2月上旬だったため、訪日客数の伸びにつながった。
1月として過去最高を記録したのは、中国、台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、ベトナム、インド、米国。豪州は年間を通じて月間で過去最高だった。
観光庁の久保成人長官は、2月19日の会見で「(2014年は)好調なスタートとなったが、旧正月時期の変動を考えると、2月を含めて動向を分析する必要がある。いずれにしても昨年に引き続き訪日旅行の促進に取り組んでいく」と述べた。
最大の訪日市場の韓国は、前年同月に比べて9.0%増の25万5500人。関係機関の情報発信や訪日プロモーションの効果などもあり、原発事故に伴う汚染水問題の風評被害が弱まったことに加え、1月30日に始まった旧正月休暇の旅行需要が客数を押し上げた。
中国は115.3%増の15万5700人。旧正月休暇の旅行需要などで前年同月の実績から倍増した。前年同月は、尖閣諸島の問題などを受けた外交関係の冷え込みで団体客が落ち込んでいたが、昨年9月以降、訪日旅行への忌避感は薄れている。
台湾は、LCC(格安航空会社)やチャーター便の就航などで76.8%増の19万6900人。香港は103.0%増の6万3400人となり、JNTOは「旧正月休暇中の訪日旅行商品の価格上昇にもかかわらず、都市部へのショッピング目的の旅行の人気が継続」と指摘した。
豪州は18.1%増の3万7400人。「スキー目的の北海道や長野への訪問に加え、東京や京都などの都市への滞在を同時に楽しむファミリー層も増えてきている」(JNTO)。米国は、プロモーションの効果や旧正月に合わせて里帰りする中華系米国人の立ち寄りなどで、16.5%増の5万9700人だった。
東南アジアでは、タイが68.9%増の2万7200人。JNTOは、バンコクでの反政府デモの訪日旅行への影響に関して「旅行会社によると、目立ったキャンセルは見られなかった。1月はオフシーズンだが、依然として訪日旅行の人気が高い」と報告した。
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