帝国データバンクによると、今年10月の全国企業倒産(負債1千万円以上の法的整理)は647件で、3カ月連続で前年同月比減少した。負債総額は669億4800万円で、10月としては2000年以降の最少となった。
件数、負債総額は前年同月比でそれぞれ17.6%、26.5%の減少。
件数を7の業種別に見ると、運輸・通信業以外の6業種で減少した。製造業が43.2%減(63件)、不動産業が28.6%減(20件)と減少幅が大きかった。
サービス業は13.1%減の152件。業種中分類別では「旅館、その他宿泊所」が150.0%増の15件と大きく増加した。娯楽業も57.1%増の11件と増加した。
運輸・通信業は80.0%増の27件と、7業種で唯一増加。運輸業が92.9%増の27件と大きく増加した。
9の地域別では、北海道を除く8地域で前年同月比減少した。中国が50.0%減の26件と、減少幅が最も大きかった。
北海道は7.7%増の14件。前月(13件)から1件増加した。
負債の規模別では、負債5千万円未満の倒産が430件。倒産全体の66.5%を占めた。
観光、宿泊関係の主な倒産は、ビジネスホテル経営のホテルニューツカモト(千葉県、負債13億円、特別清算)、温泉旅館経営のティーケーエイチ(旧高山観光ホテル、岐阜県、負債10億円、特別清算)、温泉旅館経営の湯富屋旅館(愛知県、負債7億円、破産)が報告されている。